文部科学省は7月30日、東京大学(東京都文京区)で「教育×生成AIシンポジウム 生成AI時代、学びはどこへ向かうのか」を開いた。経済協力開発機構(OECD)のアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長を交え、学校でのAI活用とリスクについて国際的な動向も踏まえて議論が行われた。
「AIは人間に代わるものではない」とOECD局長
「AIを学びの足場とし、過度な依存を防ぐには」と題した基調講演でシュライヒャー氏は、AIは人間に代わるものではないと指摘。「生成AIの活用のほとんどは受動的で消費的。創造する目的で使っていることは多くない」とし、教師自身もAIについて学び、人間の能力を拡張するものとして活用しなければならないと強調した。
海外の事例についても紹介した。トルコでは生成AI活用で数学の成績が上がったが、概念の理解にはマイナスの結果が出たとして、リテラシーの教育が必要だと語った。
パネルディスカッションで議論
その後のパネルディスカッションでは、シュライヒャー氏と国内の教育関係者らが、学習の中でAIを使うリスクにどう向き合うかや、AI時代に養うべき情報活用能力とは何か、といった観点から議論を交わした。
東京学芸大の堀田龍也副学長は、これまでの日本の教育について「先生が主役みたいなところがあった」と指摘。いまは、子どもの自立性を養う教育への転換期にあると述べた。学校現場では、子どもたちが主体的に学ぶための道具として、生成AIを活用している、と説明した。



