国内最大手のタクシー会社である日本通信が、深刻なサイバー攻撃に直面している。同社が「復旧」を進める一方、ダークウェブ上では、同社から流出したとみられる「ファイル名」と「データ量」が公開されている。
日本通信データ漏えい事件で、何が起きているのか。
2.9テラバイトのデータが「人質」に? 新興ハッカー集団による犯行
攻撃を行ったとされるのは、「AiLock」と呼ばれる新興のサイバー攻撃グループだ。7月15日、日本通信を標的にしたサイバー攻撃で得た非公開データを公開すると脅迫している。
今回、日本通信から持ち出したとAiLockが主張しているデータ量は2.9テラバイトに上る。これは一般的なスマートフォンの写真に換算すると、およそ60万枚分に相当する容量だ。
AiLockは、漏えいしたデータの「ファイル名」も一部公開している。漏えいしたとされるデータ量の規模の大きさから、専門家は「ファイルサーバに格納されていたデータや、そのバックアップデータも持ち出された可能性がある」と指摘する。
「居眠り」「休憩違反」処分歴まで? 流出リストに並ぶドライバーたちの「社内記録」
流出したとされるファイルリストがもたらす影響は、一般的な個人情報(氏名や住所、免許証)の漏えいに留まらない。公共交通機関を担う企業として極めてデリケートな「組織の内部記録」が含まれている可能性がある。
それは、同社に所属するドライバーの過去の事柄やトラブル、そしてそれに対する社内処分に関する記録だ。リストには個人名とともに、「当て逃げ」「ひき逃げ」「居眠り運転」「休憩違反」といった交通違反などに関する処分情報が含まれている。
これらのデータが実際に日本通信のシステムから流出したものであると確認されれば、影響は相当に大きい。処分を受けた当事者個人のプライバシーだけでなく、乗客の安全を最優先すべきタクシー会社としてのガバナンスや運行管理の実態についても、社会から厳しい目を向けられる可能性がある。
利用客の「行動追跡」も可能に?
流出したデータの中には、利用客の行動を追跡できる可能性のある情報も含まれているかもしれない。
本記事は、アイティメディアが運営する動画メディア「TechLIVE」で公開した動画『日本最大のタクシー会社 ドライバーの情報流出の真相を全公開』を基に作成しています。記事の内容は2026年8月6日動画公開当時のものです。



