東洋経済は2024年に注目すべき30のテクノロジーを発表した。人工知能(AI)や半導体、量子コンピュータ、電気自動車(EV)など、多岐にわたる分野で革新が期待されている。
AIの進化と社会実装
生成AIは2023年に引き続き注目を集め、特に大規模言語モデルの性能向上が加速。画像生成や音声認識などマルチモーダル化が進み、企業の業務効率化や新サービス創出に貢献する。また、エッジAIの普及により、スマートフォンやIoT機器でのリアルタイム処理が可能になる。
半導体の微細化と新材料
半導体分野では、2ナノメートル以下の微細化技術が実用化段階に。ASMLの最新EUV露光装置や、TSMC・サムスン・インテルの競争が激化。さらに、ガリウムナイトライド(GaN)やシリコンカーバイド(SiC)などの次世代材料が、パワー半導体の効率を飛躍的に向上させる。
量子コンピュータの実用化
量子コンピュータは、誤り耐性量子ビットの実現に向けた研究が進展。IBMやGoogle、中国の企業が1000量子ビット超のプロセッサを発表。創薬や金融、暗号解読などへの応用が期待される。
EVとバッテリー技術
電気自動車市場は、全固体電池の量産化が目前に。トヨタや日産、韓国企業が2024年から2025年にかけて搭載車を投入予定。また、リチウムイオン電池の資源問題を解決するナトリウムイオン電池も実用化間近。
宇宙開発と衛星通信
SpaceXのスターリンクに加え、Amazonのプロジェクト・カイパーや中国の衛星網が本格稼働。低軌道衛星による高速インターネットが全球をカバー。また、月面探査ではアルテミス計画が進み、有人月面着陸が現実味を帯びる。
バイオテクノロジーと医療
CRISPRなどのゲノム編集技術が遺伝子治療に応用され、鎌状赤血球症やβサラセミアの治療薬が承認。また、mRNAワクチン技術を応用したがんワクチンの臨床試験が進む。さらに、AIによる創薬が加速し、新薬開発期間の短縮が期待される。
ロボティクスと自動運転
ヒューマノイドロボットが工場や物流現場で実用化。テスラのオプティマスやボストン・ダイナミクスのアトラスが注目。自動運転では、レベル4のサービスが限定エリアで拡大し、中国や米国でロボタクシーが普及。
サイバーセキュリティとプライバシー
量子コンピュータの脅威に対抗する耐量子暗号の標準化が進む。また、ゼロトラストセキュリティが企業に浸透し、AIを活用した脅威検知が高度化。プライバシー保護技術として、差分プライバシーや連合学習が注目される。
気候テクノロジーとエネルギー
カーボンキャプチャー技術が実用化段階に。直接空気回収(DAC)プラントがアイスランドや米国で稼働。また、核融合発電の実験が進み、2030年代の実用化を目指す。太陽光や風力のコスト低下に加え、グリーン水素の製造コストも低減。
メタバースとWeb3
AppleのVision Proが発売され、空間コンピューティングが普及。メタバースはエンターテインメントから業務利用へと拡大。ブロックチェーン技術は、トークン化された資産や分散型ID(DID)などの実用化が進む。



