EV需要減速でバッテリー大手が岐路に立つ、新技術への投資が鍵に
EV需要減速でバッテリー大手岐路、新技術投資が鍵

世界的な電気自動車(EV)需要の減速が、バッテリーメーカーに厳しい選択を迫っている。各社は生産能力の調整を余儀なくされる一方、次世代技術への投資を継続しなければならず、経営判断が問われている。

需要鈍化で生産調整が加速

EV市場の成長鈍化を受け、バッテリー大手は相次いで生産計画の見直しを発表した。日本のパナソニックは北米でのEV向けバッテリー生産を縮小する方針を示し、韓国のLGエナジーソリューションも一部工場の稼働率を引き下げている。中国のCATL(寧徳時代新能源科技)も、需要変動に応じて生産量を柔軟に調整する姿勢を打ち出した。

調査会社のデータによると、2024年の世界のEV販売台数は前年比で約20%増の見込みだが、これは従来の予測を下回る。補助金の縮小や充電インフラの整備遅れが要因とされる。バッテリー業界は過剰供給のリスクに直面しており、価格競争も激化している。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

次世代技術への投資は続く

一方で、各社は全固体電池やリチウム硫黄電池といった次世代技術の開発を加速させている。全固体電池は従来のリチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が高く、安全性にも優れるとされ、実用化が待たれる。

トヨタ自動車は2027~2028年の全固体電池搭載EVの量産化を目指し、パナソニックとの合弁会社で開発を進めている。また、韓国のSKオンは米国で全固体電池のパイロットラインを稼働させ、2025年にはサンプル出荷を計画している。

業界アナリストは「短期的な需要減速にもかかわらず、中長期的にはEV市場の成長が見込まれるため、次世代技術への投資を止めるわけにはいかない」と指摘する。しかし、巨額の研究開発費を捻出するためには、既存事業の収益性を維持する必要があり、難しいバランスが求められる。

業界再編の可能性

需要の不透明感と技術開発競争の激化は、バッテリー業界の再編を促す可能性がある。特に、中国メーカーの台頭により、日本や韓国のメーカーは競争力を維持するために協業や合併を検討せざるを得ない状況だ。

実際、パナソニックとソニーグループのバッテリー事業統合の噂や、LGエナジーソリューションと現代自動車の合弁工場設立など、協業の動きが活発化している。業界関係者は「今後数年で、生き残るメーカーと淘汰されるメーカーが明確になるだろう」と予測する。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ