再生エネと蓄電池をAIで一括管理、テンサーエナジーが事業拡大
再生エネと蓄電池をAIで一括管理、テンサーエナジーが事業拡大

太陽光など再生可能エネルギーの発電設備と蓄電池の稼働状況をウェブ上で一括管理できる事業者向けシステム「テンサークラウド」を提供するテンサーエナジー(福岡市)が、事業拡大を進めている。人工知能(AI)が気象や電力需要などのデータから電気の市場価格を予測し、最適なタイミングで売買して事業者の収益につなげる仕組みで、2023年の本格サービス開始以降、大手企業など計約1200か所の発電所や蓄電池で導入されている。

起業のきっかけは東日本大震災

代表を務める堀菜々さん(41)ら2人が2021年に起業した。きっかけは東日本大震災での体験で、堀さんは当時、映画業界で作品をPRする業務に就いていた。しかし、計画停電で真っ暗になった首都圏の街を見て、「人々の安定した生活基盤をつくる一助になりたい」と電力業界への転身を決めた。

システム開発と今後の展望

震災後に太陽光発電が急速に広がったが、堀さんらは、不安定な発電量を補う蓄電池がいずれ不可欠になり、全体を管理する需要が生まれるとみてテンサークラウドを開発した。今年度中には、導入先が目標の4000か所を超える見通しという。

堀さんは「今後は、環境への負荷が小さい小規模な発電所や蓄電池による『分散型電源』も増えてくる。電力インフラ(社会基盤)をシステムでしっかり支えていきたい」と事業拡大を見据えている。