ソフトバンクは2024年11月、生成AIを活用した業務効率化の取り組みを発表した。同社は2025年度までに、社員1人当たり年間約400時間の業務削減を目指すという。この目標は、従来の業務プロセスをAIで自動化・効率化することで達成する計画だ。
「SB AI Agent」の導入
ソフトバンクは、自社開発のAIエージェント「SB AI Agent」を社内に導入する。このエージェントは、大規模言語モデル(LLM)を基盤とし、自然言語での対話を通じて業務を支援する。具体的には、コールセンターでの顧客対応、社内問い合わせへの回答、営業支援資料の作成などに活用される。
SB AI Agentは、ソフトバンクのグループ会社であるSBテクノロジーが開発した。同社は「AIエージェントは、単なるチャットボットではなく、複雑な業務フローを自律的に実行できる」と説明している。
コールセンターでの効果
特にコールセンターでは、AIエージェントが一次対応を行うことで、オペレーターの負担を軽減する。ソフトバンクの試算では、これにより顧客対応時間を平均30%短縮できるという。また、社内のITヘルプデスクでも同様の効果が見込まれている。
ソフトバンクの宮川潤一社長は、「生成AIは単なるコスト削減ではなく、社員の創造性を引き出すツールだ」と述べ、AI活用による新たな価値創出に期待を示した。
年間400時間の内訳
年間400時間の削減は、1日約1.6時間、週8時間に相当する。これは、従来のルーティンワークをAIが代替することで実現する。ソフトバンクは、社員約2万人を対象に、2025年度までにこの目標を達成する計画だ。
具体的には、データ入力や資料作成、情報検索などの業務をAIが代行する。また、AIエージェントが会議の議事録作成やスケジュール調整も行うことで、社員はより戦略的な業務に集中できるようになる。
今後の展開
ソフトバンクは、SB AI Agentをグループ全体に展開するだけでなく、外部企業向けのサービスとしても提供する予定だ。2025年には、法人向けのAIエージェントサービスを開始し、中小企業を含む幅広い顧客に販売する。
同社は、生成AI市場の拡大を見込み、2025年度までにAI関連事業で1000億円の売上を目指す。この戦略は、ソフトバンクグループ全体の成長を牽引する柱の一つと位置づけられている。



