2026年6月10日、セブンカフェ スムージーが全品半額となる1日限りのキャンペーンを実施し、全国のセブン‐イレブン店舗で行列や売り切れが相次いだ。X(旧Twitter)上では「30分待った」「持ち帰ってる人いた」といった投稿が拡散され、話題を集めた。しかし、このスムージーは一過性のバズ商品ではなく、2015年から約11年にわたって地道に育成されてきた長期商材である。
半額の日、なぜ行列が起きたのか
6月10日は「スムージーの日」に合わせた施策で、全品半額はこの1日限りだった。セブン‐イレブンは同日から6月30日まで、アプリ提示で累計3杯購入ごとに100円引きクーポンを配信する別施策も用意していた。X上では当日から翌日にかけて、「行列」「売り切れ」「マシン待ち」といった投稿が相次ぎ、セブン‐イレブン明石魚住浜西店の公式Xアカウントも「在庫全て売り切れ」と報告。一部店舗では完売、別の店舗では長蛇の列ができたという。
ポジティブな反応として「お得」「初めて飲んだ」という声がある一方、混雑や欠品、マシン待ち、持ち帰り行為への批判など運用面の課題も浮き彫りになった。筆者自身も、今回の話題化で初めてスムージーのラインアップの豊富さに気づいた。店頭の冷凍ケースには、すいか、グリーン、アサイー、抹茶、さつまいもなど、想像以上に多くの種類が並んでいた。
すでに2億4000万杯まで育っていた
セブンカフェ スムージーは、2015年に商品化の検討が始まり、2017年に一部店舗で試験販売、2023年3月に本格発売、2024年には約1万8000店舗に拡大した。累計販売数は2025年10月末時点で2億4000万杯を突破。これは、地道な商品育成の賜物といえる。
セブン‐イレブンは、セブンカフェに続く新たなドリンク商材としてスムージーを位置づけ、専用マシンを使った提供方式を採用。店舗オペレーションの負荷と戦いながら、徐々に浸透させてきた。半額施策は認知拡大に貢献したが、それ以前から着実にファンを獲得していたことが数字からも明らかだ。
売れるほど詰まる、マシン商品の構造
スムージーは、冷凍フルーツや野菜を専用マシンで撹拌して提供する。この方式は、品質を保ちやすい一方、マシンの処理能力に限界があり、一度に大量の注文が集中すると待ち時間が発生する。半額日には、マシンが追いつかず「マシン待ち」の状態が多くの店舗で報告された。
また、持ち帰り行為への批判も目立った。スムージーは作り置きが難しく、提供後すぐに飲むのが前提だが、一部の客が持ち帰ろうとしたことで、品質劣化や衛生面の懸念が指摘された。セブン‐イレブンは公式に注意喚起を行ったが、運用ルールの徹底が今後の課題となる。
飲み物以上、食事未満の利用シーン
スムージーは、朝食や間食、運動後の栄養補給など、飲み物と食事の中間的な利用シーンを想定している。セブンカフェがコーヒーで定着したのに対し、スムージーは健康志向やフルーツ需要を取り込む狙いがある。今回の半額施策で、新規ユーザーが一気に増えたことで、今後の定着率が注目される。
セブン‐イレブンは、スムージーを「セブンカフェに続く柱」に育てる方針で、今後もフレーバー拡充やマシン増設を検討するとみられる。半額の日は混乱も生んだが、商品の潜在力と消費者の関心の高さを証明する出来事となった。



