NTTドコモは、RCS(Rich Communication Services)をベースにしたメッセージングサービス「+メッセージ」を大幅に刷新すると発表した。新バージョンでは、スタンプやリアクション機能、グループ通話など、これまでLINEなどの既存メッセージングアプリに劣っていた機能を強化し、ユーザー体験の向上を図る。
新機能の詳細:スタンプ、リアクション、グループ通話
今回の刷新で追加される主な機能は、スタンプ(絵文字スタンプ)の送信、メッセージへのリアクション(いいねなど)、グループ通話(最大15人まで対応)、そして位置情報の共有である。これにより、従来のSMSやMMSでは難しかったリッチなコミュニケーションが可能になる。
また、ユーザーインターフェースも一新され、チャット形式での会話がより直感的に行えるようになる。さらに、メッセージの既読確認や、写真・動画の高画質送信にも対応する。
提供スケジュールと対応端末
新バージョンは2025年3月から順次提供が開始される。対応端末は、ドコモが販売するAndroidスマートフォンが中心だが、一部のiPhoneでも利用可能になる見込みだ。ただし、すべての機能がすべての端末で使えるわけではなく、端末のスペックやOSバージョンによって制限がある。
ドコモは、この刷新により「+メッセージ」のユーザー数を現在の約1000万人から、2026年度末までに2000万人に倍増させる目標を掲げている。
LINE対抗の狙いと課題
日本ではLINEがメッセージングアプリのデファクトスタンダードとなっており、月間アクティブユーザー数は約9500万人に上る。これに対し、ドコモの「+メッセージ」はキャリアメッセージとしての利点(電話番号だけで利用可能、初期設定不要など)を活かしつつ、LINEに近い機能を提供することでシェア拡大を狙う。
ただし、LINEの圧倒的なユーザーベースや、スタンプ・絵文字の豊富さ、グループ機能の完成度など、競争は容易ではない。ドコモは、RCSの標準化を推進するGSMA(GSM Association)のガイドラインに準拠することで、他キャリアとの相互接続性も高め、業界全体としての普及を目指すとしている。
RCSの普及状況と今後の展望
RCSは、Googleが主導する次世代のSMS規格で、世界中の多くの通信事業者が導入を進めている。日本では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアが2018年から「+メッセージ」としてサービスを提供しているが、普及は進んでいない。
今回の刷新により、ドコモはRCSの利点を最大限に活かし、LINEに対抗できるサービスに育てたい考えだ。今後のアップデートでは、AIを活用した自動返信機能や、ビジネスチャットへの展開も検討されているという。



