MIXI創業者が0歳児の親に取材して生んだ大ヒットアプリ「みてね」の秘密
MIXI創業者が0歳児の親に取材して生んだ大ヒットアプリ

MIXI(ミクシィ)が提供する写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」(以下「みてね」)が好調だ。利用者数は3000万人を突破し、うち約4割が海外ユーザー(2026年5月時点)。MIXI創業者で同サービスを手掛ける笠原健治氏は「日本人のきめ細やかさは世界で通用する」と語る。

開発のきっかけは「イライラ」

「みてね」の開発は、笠原氏自身の育児体験に端を発する。子どもの写真を家族と共有する際、既存のサービスでは使い勝手に不満を感じたという。「もっと簡単に、安心して共有できる方法はないか」という思いが、開発の原動力となった。

0歳児ママへの徹底調査

笠原氏は開発にあたり、駒沢公園でチラシを配り、0歳児の親に直接インタビューを実施。実際のユーザーの声を徹底的にヒアリングした。その結果、「写真を見せたいが、見せる相手を選びたい」「いいねのプレッシャーを感じたくない」といったニーズが浮かび上がった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

「いいね」ボタンをあえて廃止

これらの調査結果を基に、「みてね」では「いいね」ボタンを実装しなかった。ユーザーから要望があっても却下したという。代わりに「足あと」機能を採用し、誰が写真を見たかが分かる仕組みを提供。これが特に子育て世代に好評を得ている。

GAFAには真似できない細やかさ

「みてね」の特徴は、家族や親しい人だけに写真を共有できるクローズドな設計だ。広告表示もなく、子どもの写真が不用意に拡散される心配がない。笠原氏は「GAFAのような大企業は、汎用的なサービスを提供するため、こうした細かいニーズに応えにくい」と指摘する。

グローバル展開の背景

海外ユーザーが4割を占める理由について、笠原氏は「mixiの教訓が生きている」と語る。かつてmixiは国内で成功したが、海外展開に苦戦した。その経験から、初期から多言語対応や現地の文化に合わせた機能開発を進めた。海外では「Mitene」の名称で展開し、発音のしやすさも考慮した。

「現場」に戻った起業家

笠原氏は「みてね」の開発にあたり、自ら公園でチラシを配るなど、現場に密着した姿勢を貫いた。「上場企業の会長がやることではない」と周囲から驚かれたが、ユーザーの声を直接聞くことの重要性を強調する。

「みてね」は、mixi、モンスターストライクに続くMIXIの第三のヒットと評価されている。笠原氏は「日本のガラパゴス的な細やかさは、突き詰めれば強みになる」と語り、今後のさらなる成長に意欲を見せている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ