悪質ネット誘導、規制強化で消費者を守れ ダークパターン対策へ中間報告
悪質ネット誘導、規制強化で消費者を守れ 中間報告

インターネット通販サイトで消費者を不当に誘導して商品を購入させる悪質な手法が後を絶たない。消費者庁の検討会は、画面上で消費者を欺く「ダークパターン」と呼ばれる手法について、規制強化を求める中間報告を取りまとめた。今後、特定商取引法を改正し、違反した事業者に行政処分を出す方針だ。

「お試し」と偽る定期購入などが典型例

「お試し」と表示しながら定期購入させたり、在庫に余裕があるのに「残りわずか」と消費者をあおったりするケースが典型例だ。いつも通りの値段を「タイムセール」と表示する手口もある。人間の心理の隙を突き、消費者を意図的に誤認させるこうした手法は、ネット取引の拡大とともに深刻な問題となっている。

一般社団法人「ダークパターン対策協会」は、国内の被害は最大で年間3兆円超と推計している。事態を放置すれば、消費者が不利益を被るだけでなく、市場の健全さが損なわれ、信頼を失う可能性がある。欧米はすでに包括的な規制を設けており、日本も被害の防止とネット取引の健全化を急ぐ必要がある。

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規制対象の明確化と柔軟な仕組みが不可欠

重要なのは、規制すべき悪質な手法を明確化することだ。消費者に商品の魅力をアピールする宣伝文句は世の中にあふれており、割安な商品のお知らせや根拠のある口コミなど、正しい情報であれば消費者にとって役立つ場合も少なくない。企業の営業努力や創意工夫を不当に制約しないよう、どのような場合を規制対象とするのか具体的に明示することが不可欠だ。手口を巧妙に変化させる悪質業者に対応するための柔軟な仕組みも求められる。

検討会は、解約手続きを過度に複雑にする手法も規制対象とすべきだと指摘した。手続きに手間がかかりすぎて消費者が解約を諦めるように仕向ける手口は看過できない。

事業者の自覚と消費者への啓発も重要

ネット取引の事業者は、消費者を巧みに誘導することで短期的な利益を上げたとしても、長続きしないことを肝に銘じるべきだ。消費者側も、商品の購入前に冷静になることを心がけたい。

被害を防ぐには、消費者への啓発活動も大事だ。成人年齢が引き下げられ、18歳から自分で様々な契約ができる。各自治体は、若い世代や高齢者にネット取引の注意点を伝える場を設けてほしい。

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