OpenAIは2026年7月14日、次世代AIモデル「o4」を正式発表した。同モデルは従来のo3シリーズの後継にあたり、特に複雑な推論タスクにおいて大幅な性能向上を実現している。OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は「o4は人間の専門家レベルに迫る推論能力を持ち、特に数学やコーディングの分野で顕著な進歩を見せている」と述べている。
o4の主な性能向上ポイント
o4は、ベンチマークテストにおいて前世代のo3と比較して、数学問題の正答率で約15%向上、コード生成の精度で約20%改善された。特に、国際数学オリンピックレベルの問題を解く能力が大幅に向上し、GPT-4oの2倍以上の正答率を記録した。また、複数ステップを要する推論タスクでは、o3比で処理時間を約40%短縮しつつ、精度を維持または向上させている。
API料金の引き下げと提供形態
o4のAPI利用料金は、o3と比較して約30%低く設定された。入力トークン100万あたりの価格は2.5ドル、出力トークン100万あたり10ドルとなる。これは、より多くの開発者が高度な推論機能を活用できるようにするための戦略的な価格設定である。ChatGPTのPlusユーザー向けには、o4がデフォルトのモデルとして提供され、無料ユーザーにも段階的に展開される予定だ。
安全性と透明性への取り組み
OpenAIはo4の開発にあたり、安全性と透明性の向上にも注力した。モデルの推論プロセスをより解釈可能にするための新機能「思考の可視化」が導入され、ユーザーはAIがどのような論理で結論に至ったかを追跡できる。また、有害な出力を抑制するための新しいフィルタリング技術が実装され、GPT-4oと比較して不適切な応答の発生率が半減したと報告されている。
専門家の評価と今後の展望
AI研究者の間では、o4の登場はAGI(汎用人工知能)への重要な一歩と評価されている。スタンフォード大学のAI専門家フェイフェイ・リー教授は「o4は特定の領域で人間の専門家を超える能力を示し始めており、これはAIの歴史において画期的な瞬間だ」とコメントした。一方で、同教授は「まだ汎用性の面では限界があり、常識推論や物理世界の理解には課題が残る」とも指摘している。
OpenAIは今後、o4のさらなる改良版を年内にリリースする計画であり、マルチモーダル機能の強化や、より長いコンテキストウィンドウへの対応が予定されている。また、o4を基盤とした新しい製品群の開発も進行中で、特に教育や医療分野での応用が期待されている。



