米大リーグでプレーするブレント・スーター投手は6月、温暖化の原因となる化石燃料を生産・販売する企業がサッカーワールドカップ(W杯)北中米大会に協賛していることに抗議する声明を出しました。米ハーバード大で環境科学を学んだ後に大リーグ入りした異色の経歴の持ち主。現役の中継ぎ投手として活躍する今、なぜ別のスポーツの大会にもかかわらず声を上げたのかを聞きました。
「クリーンな企業を支援したい」
スーター投手は、「私たちは、よりクリーンな方法で社会を動かす方法を見つける必要があり、私はその解決策の一端を担おうと考える企業を支援したい」として、環境団体主催の抗議に賛同を表明しました。その理由について、「今、自分の選手としてのキャリアも、気候変動問題に対する取り組みも、ある程度の長さになり、この問題について声を上げるべき時期だと思うようになりました。化石燃料企業とのスポンサー契約よりも、クリーンな企業の方がどれだけ好ましいか、どうしても語らないといけないと思いました」と述べました。
環境科学への関心
ハーバード大で環境科学を学んだスーター投手は、気候変動問題については「2006年のドキュメンタリー映画『不都合な真実』を見て以来、ずっと心にとどめてきました」と話します。大学時代や大リーグでのキャリアを通じて学び続け、「(乗り物での)移動回数をまとめて無駄を減らしたり、環境にやさしい食事を心がけたり、これまで住んだ2軒の家には太陽光発電を導入したり、電気自動車に乗ったりもしてきました」と実践してきたといいます。
チームメートやコーチ、スタッフとも話し合い、施設の改善点なども議論してきたそうですが、「今回は自分の本音をようやく公に語ることができました。本当に素晴らしく、気持ちが良いことでした」と振り返りました。
所属チームへの配慮
野球でもドジャースタジアムのガソリンスタンドチェーンのロゴは有名ですが、現役選手が声を上げれば契約にも響く可能性があります。スーター投手はためらいについて、「事前に私はエンゼルスの広報担当を通じ、どこまでならチームメートや所属するエンゼルスに迷惑をかけずに主張できるかという線引きを慎重に検討しました」と明かします。
「私の知る限り、エンゼルスは化石燃料業界からの資金は受け取っていないので、騒動に巻き込む必要はないと思ったからです」。大リーグ内の多くのチームが化石燃料企業からのスポンサーを抱えている中で、「同じロサンゼルスのライバルであるドジャースもです。他のチームが私の発言にどう反応したかは分かりませんが、エンゼルスはずっと素晴らしい対応をしてくれました」と話しました。
W杯での意義
国際サッカー連盟(FIFA)は世界最大級の石油企業サウジアラムコを今年のW杯でスポンサーにしました。W杯で化石燃料のスポンサーを脱却する意義について、スーター投手は「大きなイベント、特に…」と述べましたが、この続きは有料記事のため、ここまでとなっています。



