白黒コマに色が見える200年の謎、AIが有力証拠を発見
白黒コマに色が見える200年の謎、AIが有力証拠

白黒模様しか描かれていないのに、急に動かすと色が見える現象がある。200年来研究されてきたこの視覚の謎の解明に、基礎生物学研究所などのチームが人工知能(AI)を使って挑み、有力な証拠をつかんだ。存在しないはずの色が見えるのは、脳が物の動きから色の変化を「予測」しているからではないかという。

科学工作でおなじみのコマ

この現象は、200年前の1826年に発見され、のちに「主観色」と名がついた。1894年には英国の発明家チャールズ・エドウィン・ベンハムが、白黒の回転円盤でこの現象を実演。「ベンハムのコマ」として広く知られるようになった。科学工作や科学館の展示で「錯視」の一種として紹介されることもある。

だが、なぜ色が見えるのかは、はっきり分かっていない。光を感じる細胞の反応速度の違いなど、網膜上の問題という説がこれまでは有力だったが、色の見え方に個人差が大きいことなどがうまく説明できずにいた。

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AIに自然や街の風景を学習させると…

脳科学では近年、脳が常に予測を行っているという考え方が注目されている。チームはこの考えに基づき、AIに自然や街の風景を学習させて、白黒のコマの動きを再現したところ、AIが色の変化を予測することを確認したという。この結果は、人間の脳でも同様の予測が起きている可能性を示唆するものだ。

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