日本の5G戦略:世界との差が広がる理由
東洋経済の記事「日本の5G戦略」は、日本が第5世代移動通信システム(5G)において、韓国や中国、米国などの主要国に後れを取っている現状を分析している。記事は、日本の5G普及率が2023年時点で約30%にとどまり、韓国の約50%や中国の約60%を下回っていると指摘。この差は、周波数帯の割り当てや基地局整備の遅れ、そして通信事業者の投資意欲の低さに起因するとしている。
周波数帯割り当ての課題
記事は、日本が5Gに割り当てた周波数帯が、他国と比べて限定的であることを問題視。具体的には、日本は3.7GHz帯や4.5GHz帯などミッドバンドの割り当てが遅れ、サブ6帯域の活用が不十分だと指摘。一方、韓国や中国は3.5GHz帯を早期に割り当て、広範囲にカバレッジを拡大した。この差が、日本の5Gエリア展開の遅れに直結していると分析する。
基地局整備と投資の停滞
さらに、日本国内の5G基地局数は約10万局と、韓国の約20万局、中国の約100万局に遠く及ばない。記事は、通信事業者が5G投資に慎重な背景として、4Gからの収益減少や、政府の周波数利用料の高さを挙げる。また、人口密度の低い地域での投資回収の難しさも、整備遅延の一因としている。
政府の取り組みと今後の展望
政府は2025年までに全国の5G人口カバレッジを95%に引き上げる目標を掲げるが、現状のペースでは達成は困難と記事は指摘。総務省は新たな周波数帯の開放や、基地局整備への補助金を拡充する方針を示すが、具体的な効果は未知数。記事は、日本が5Gで世界に追いつくためには、官民一体となった戦略的な投資と、周波数政策の抜本的な見直しが必要だと結論づけている。



