東洋経済は、新連載「5Gが変える未来」を開始した。第1回では、5G技術がもたらす社会変革の可能性について、専門家の見解を交えながら詳しく解説している。
自動運転の実用化に向けて
5Gの特長である超低遅延と高速大容量通信は、自動運転技術の実用化に不可欠だ。現在、自動運転レベル4(特定条件下での完全自動運転)の実現が期待されており、5Gネットワークが車両間通信や路車間通信をリアルタイムで処理することで、安全性が飛躍的に向上する。
特に、交差点や高速道路での合流など、複雑な状況での判断を5Gが支援する。すでにいくつかの自治体で実証実験が始まっており、2025年までのサービスインを目指す動きもある。
遠隔医療の進化
遠隔医療も5Gの恩恵を大きく受ける分野だ。現在の4Gでは画像伝送の遅延や画質の制限があったが、5Gでは高精細な映像をリアルタイムで送受信できる。これにより、遠隔地にいる専門医が手術を支援したり、緊急時の診断を迅速に行ったりすることが可能になる。
特に、へき地や離島での医療格差解消に貢献すると期待されている。総務省の実証事業では、5Gを使った遠隔診療の有効性が確認され、2023年度からの本格導入が検討されている。
産業分野への応用
自動運転や遠隔医療以外にも、5Gは製造業やエンターテインメントなど幅広い分野で活用が見込まれる。工場内でのロボット制御や、VRを使った没入型体験など、これまで実現が難しかったサービスが可能になる。
一方で、基地局の整備コストやセキュリティ対策など、課題も少なくない。専門家は「官民一体となった投資と、国際的な標準化が重要」と指摘している。
東洋経済は今後、5Gに関連する技術や政策、ビジネス事例を定期的に取り上げる予定だ。



