NTTドコモは2027年度をめどに、静止衛星とスマートフォンが直接通信できるサービスの開始を発表した。このサービスにより、山間部や海上など、これまで携帯電話の電波が届きにくかったエリアでも通話やデータ通信が可能になる。
衛星と携帯の直接通信の仕組み
従来の衛星電話は専用端末が必要だったが、今回のサービスは一般のスマートフォンに搭載された通信チップを活用する。ドコモは米AST SpaceMobile社と協力し、低軌道衛星ではなく静止衛星を使った方式を採用する。静止衛星は高度約3万6000キロメートルに位置し、広範囲をカバーできる利点がある。
サービス開始時期とエリア
ドコモは2027年度に日本国内でサービスを開始する予定だ。当初はテキストメッセージや位置情報の送受信から始め、その後、音声通話やデータ通信にも対応する。対象エリアは全国の山間部や離島、海上などで、順次拡大する計画だ。
競合他社の動き
KDDIも2024年から、スペースXのスターリンク衛星を使った衛星-携帯直接通信サービスを開始しており、競争が激化している。ドコモは自社の基地局と衛星を組み合わせることで、よりシームレスな通信環境を提供したい考えだ。
今後の展望
ドコモは5Gのエリア拡大と併せて、衛星通信を補完的に活用することで、2030年までに日本国土のほぼ100%で通信可能にする目標を掲げている。この取り組みは、災害時の通信確保や、過疎地でのデジタルデバイド解消にも貢献すると期待される。



