仁徳陵を一望する気球、運行1年で利用者5万人突破 「民のかまど」の善政を現代に問う
仁徳陵一望の気球、利用者5万人突破 「民のかまど」の教え

堺市の仁徳天皇陵古墳(墳丘長486メートル)を一望できる気球「おおさか堺バルーン」の利用者が、昨年10月4日の運行開始から約1年で5万人を超えた。地上約100メートルから、国内最大の前方後円墳と、古墳を囲む市街地を遠望できる。

「民のかまど」伝承と現代の政治

1700年前、仁徳天皇は高台の宮殿から民の暮らしを見守り、炊煙が立たないことで貧しさを知り税を免じたとされる「民のかまど」伝承は、古事記や日本書紀が善政としてたたえる。古事記編纂(712年)1300年にあたる2012年、政治改革を唱えた武村正義さんは「仁徳天皇は中国の禹王に通じる」と語り、「民を知り、自らも律したことで信頼を高めた」と述べていた。

物価高が続く昨今、食料品の消費税減税で私たちの「かまど」は豊かになるのか。仁徳天皇の善政を目指したのが飛鳥時代の孝徳天皇で、乙巳の変(645年)を受けて即位し、大化改新の断行へ都を飛鳥(奈良県明日香村)から難波宮(大阪市)へ移した。その地は仁徳天皇がかまどの煙を眺めた「難波高津宮」の地ともいわれる。

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前方後円墳の由来と「古墳銀座」

前方後円墳の名付け親は江戸時代の蒲生君平で、墳丘を横から見た姿を中国皇帝の遺体を運ぶ「宮車」に見立てた。陵墓の前方部側に鳥居があるのは君平の説が背景とされる。

気球からは、眼前に仁徳天皇陵古墳、後方に国内3位の履中天皇陵古墳、東には御廟山古墳やニサンザイ古墳など天皇や皇族クラスの大型古墳が望め、「古墳銀座」と呼ぶにふさわしい眺めだ。

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