5G普及のカギはスマート工場、東南アジアで日本企業が先行
5G普及のカギはスマート工場、東南アジアで日本企業が先行

第5世代移動通信システム(5G)の本格的な普及には、スマート工場(スマートファクトリー)が鍵を握るとの見方が強まっている。東南アジアでは、日本企業が先行して実証実験を進めており、NTTやKDDIなど通信大手が工場の自動化や遠隔制御に5Gを活用する取り組みを加速している。

5Gとスマート工場の相関関係

5Gは高速大容量、低遅延、多数同時接続といった特徴を持ち、工場内の機器やセンサーをリアルタイムで制御するスマート工場に最適な通信基盤とされる。一方で、スマート工場の普及が5Gの需要を牽引するとの見方もある。調査会社の富士キメラ総研によると、世界の5G関連市場は2025年に約1兆2000億円に達する見通しで、そのうち約4割を産業用途が占めるとされる。

東南アジアでは、製造業のデジタル化が遅れている反面、成長余地が大きく、日本企業が先行している。NTTはタイで、自動車部品工場の生産ラインに5Gを導入し、品質検査の自動化やロボットの遠隔操作を実証。KDDIはインドネシアで、電子機器工場の設備監視や在庫管理に5Gを活用する実験を行っている。

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日本企業の優位性と課題

日本企業が東南アジアで先行できる理由として、これまでの製造業のノウハウと、通信技術の組み合わせが挙げられる。NTTの担当者は「日本は工場の自動化で長年の経験があり、5Gと組み合わせることで競争力が発揮できる」と語る。一方、課題としては、5Gの基地局整備コストや、現地の人材不足が指摘されている。

また、中国のファーウェイや欧州のエリクソンなども東南アジアで5Gスマート工場の提案を強化しており、競争は激化している。日本企業は、セキュリティや信頼性の高さを訴求し、差別化を図る方針だ。

今後の展望

5Gスマート工場の普及は、東南アジアの製造業の生産性向上に寄与すると期待される。さらに、将来的には6Gへの発展も見据え、日本企業は標準化や技術開発で主導権を握りたい考えだ。経済産業省も、官民連携で東南アジアへの5G展開を支援する方針を示している。

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