総務省は、2027年度までに第5世代移動通信システム(5G)の基地局整備を加速し、人口カバー率を90%に引き上げる目標を正式に発表した。現在のカバー率は約70%にとどまっており、特に地方部での整備遅れが課題となっている。
補助金拡充と規制緩和
政府は2025年度予算案において、5G基地局整備に対する補助金を前年度比30%増の500億円に拡充する方針だ。また、通信事業者が基地局を設置しやすくするため、電波法関連の規制緩和も同時に進める。総務省の担当官は「地方での整備を促進するため、自治体と連携した支援策も強化する」と述べている。
地方のデジタル格差解消が急務
5Gの高速・大容量通信は、遠隔医療やスマート農業、自動運転など様々な分野での活用が期待されている。しかし、人口密度の低い地域では採算性の問題から事業者の投資が進まず、都市部とのデジタル格差が拡大している。総務省の調査によると、2024年時点で5Gエリア外の人口は約3000万人に上る。
通信事業者の反応
大手通信各社は政府の目標に前向きな姿勢を示す一方、具体的な整備計画については慎重だ。NTTドコモは「補助金の活用や技術革新により、効率的な整備を進めたい」とコメント。KDDIも「地方自治体との協力が鍵になる」と述べている。
今後のスケジュール
総務省は2025年度中に基地局整備のロードマップを策定し、2026年度から本格的な整備を開始する計画。また、2027年度までに人口カバー率90%を達成した後、2030年度までに95%以上を目指すとしている。



