第108回全国高校野球選手権大会は第11日の15日、3回戦4試合が行われ、仙台育英(宮城)は拓大紅陵(千葉)に6―3で勝利し、3年ぶりに準々決勝へ進んだ。今大会初先発の2年生右腕・福井勇翔が雨での中断を乗り越え、六回途中3失点と粘投した。
雨の中断を冷静に分析
試合は四回の攻撃中に雨が強まり、約40分間中断。その間、福井は「もっと大胆にストライク先行でいいかも」と冷静に分析し、再開後の四、五回は緩い変化球やクイックを使い、無安打に抑えた。
福井は左脚を高く上げて間合いを巧みにとる独特のフォームで、三回まで最少失点で耐えた。六回途中3失点で降板したが、須江監督は「三回まで投げたら100点、五回までなら200点」と送り出し、捕手の意見も参考に球が荒れていないと判断し、続投させた。
指揮官は「2000点」と絶賛
福井本人は「課題もあるので50点」と辛口だったが、須江監督は福井の力投を勝因に挙げ、「2000点」と褒めちぎった。雨の中断や相手の勢いに押される展開を乗り越え、1、2年生主体の仙台育英がまた強くなった。
仙台育英は一回に田山の適時打などで3点を先行し、その後も着実に加点。拓大紅陵は六回に2点差に迫ったが、3投手の継投でかわされた。
拓大紅陵、主将の意地
拓大紅陵の主将で6番の加治は、4点を追う六回一死二、三塁で「チームを助けたい」と初球の変化球に詰まりながらも中前適時打。7番阪本も適時打で続き、この回2得点した。試合後には地元・千葉を襲った豪雨に触れ、「野球ができるのは当たり前じゃない。苦しんでいる方々に諦めない姿を見せることができた」と汗を拭った。
須江監督は試合前、「継投の遅れがすべてを終わらせる。雨が降る前に傘を差すくらいの心構えでいきたい」と自らに言い聞かせていた。また、拓大紅陵のアルプスについては「一体感や圧力があり、一筋縄ではいかないと準備してきたが、予想以上だった」と語った。



