デンソー元選手・山口結可さん、マネジャー転身 選手経験生かし恩返し
デンソー元選手・山口結可さん マネジャー転身で恩返し

バレーボール・SVリーグ女子のデンソーエアリービーズで4季プレーした山口結可さん(27)が現役を引退し、今季からマネジャーに転身した。膝のけがの後遺症に苦しみ、18年間の競技生活に終止符を打ったが、「バレーができなくても、違う形でチームに恩返ししたい」と語る。選手経験を生かし、裏方としてチームを支えている。

夏合宿で選手をサポート

今月6日、郡山市の宝来屋ボンズアリーナで行われたデンソーの夏合宿。サーブやスパイクを練習する選手たちのそばで、黙々とボール拾いをする山口さんの姿があった。群馬グリーンウイングスとの練習試合では、選手の姿を広報用にカメラで撮影。好プレーで得点して喜ぶ仲間たちを見て自身も笑みがこぼれた。

宇都宮市出身。小学2年で本格的に競技を始めると、高校バレーの強豪として知られる八王子実践(東京)へ進学。セッターとして活躍を期待されたが、膝の前十字靭帯断裂を3度経験し、手術を繰り返した。大学時代も練習に思うように参加できず、体づくりに励む地道な日々が続いた。

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トップリーグでの夢と葛藤

「トップリーグでプレーする夢をかなえたい」。実績には乏しかったが、トライアウトを経て2022年にデンソーに入団。膝の痛みと付き合いながら、正確なトスワーク技術が首脳陣に評価され、24~25シーズンは主力としてプレーオフ準決勝進出に貢献した。

転機は突然訪れた。リーグ優勝を目指して臨んだ昨季。年末に左膝が悲鳴を上げ、実戦から約3か月離れた。一度は復帰したものの、状態は元に戻らない。「このまま続けていてもチームに迷惑がかかる。でも、支えてくれた家族にバレーをやらない自分を見せるのは寂しい」と葛藤の末、ユニホームを脱ぐことを決めた。「第二の人生」をどう歩むか迷ったが、高校や大学でプレーができない時期にチームメートのサポートをしていた経験を生かし、6月にマネジャーとして再出発した。

選手と同じ目線でチームを支える

選手のシューズやサポーターの発注、遠征先のホテルや食事の手配……。マネジャーが担う業務は幅広い。22年からマネジャーを務める大辻ゆうさん(27)は「周囲を思いやる人間力が素晴らしく、頼りになる」と信頼を置く。

選手にとっても、山口さんの存在は大きい。リベロの福本眸選手(26)は高校1年から親交があり、相談事やプレーの修正点など、どんなことも言い合える仲だ。福本選手は「タフな練習でつらいことは多いが、結可がいるから何度も立ち直ろうと思える。一緒にSVリーグ優勝を必ず成し遂げたい」と力を込める。

リーグ戦は10月に開幕する。「地域の方々に『エアリービーズと一緒に戦いたい』と思ってもらえるようなチーム作りに取り組みたい」と山口さん。さらなる高みを目指し、選手と同じ目線でともに歩んでいく。

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