来年10月に迫るラグビーのワールドカップ(W杯)前年となる今季、新設された国際大会「ネーションズ選手権」を戦う日本代表を巡り、若い新戦力が台頭している。SO伊藤龍之介(明大)、プロップ大塚壮二郎(関学大)はいずれも大学4年生ながら初戦のイタリア戦で初キャップを獲得し、全3試合に出場。今ではジャパンに欠かせない存在になっている。
なぜ学生が躍進できているのか
なぜ学生が躍進できているのか-。そこにはエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)の〝仕掛け〟が隠されていた。
正司令塔の穴を埋める
「今シーズン、成長を遂げ、成熟した選手になってきたにも関わらずこうなってしまったのは非常に残念」6月、ジャパンの活動を開始するに当たって東京都内で会見したジョーンズHCは無念の思いを口にした。正司令塔のSO李承信がけがで招集できなかったのだ。
選手層が薄いこのポジションの代役を誰にするのか、指揮官の采配に注目が集まった。白羽の矢を立てたのが明大4年生の伊藤龍だった。
31-38で逆転負けしたキャップ対象外のマオリ・オールブラックス戦(6月27日)で先発し、鋭いランを連発。強烈な印象を残し、7月4日に行われたネーションズ選手権初戦のイタリア戦で先発し、代表初キャップを獲得。全3試合で先発出場を果たした。
試合ごとに成長を重ね、世界ランキング8位のオーストラリア代表戦(8月8日)では守備網をかいくぐり、初トライを挙げた。インパクトを残す結果に「(ネーションズ選手権の)3試合で仕掛けられる場面がたくさんあった。トライまで持っていけたことは良かった」と胸を張った。



