カーフェス「ロマンティックカーズ」の会場で、世界ラリー選手権(WRC)を制した三菱自動車工業の名車「ランサーエボリューションⅢ」が目を引いた。過酷なラリーシーンを難なく駆け抜け、不朽の名声を築いたこの名車を所有するのは、若きオーナーのKEITOさん。令和の時代にエボⅢを走らせる楽しさとは何か、その魅力に迫った。
「ランサーエボリューション」とは?
1992年に登場した初代「ランサーエボリューション」は、WRCに参戦する「ギャランVR-4」のターボエンジンと4WDシステムを、よりコンパクトな「ランサー」に搭載して誕生した。車重1,240kgの軽量ボディに、最高出力250ps/6,000rpm、最大トルク31.5kgm/3,000rpmを発生する1,997cc・4G63インタークーラーターボ・DOHC(16V)直列4気筒エンジンを搭載。1993年からはギャランVR-4の後を継ぎ、WRCに出場した。
KEITOさんの愛車である「ランサーエボリューションⅢ」(1995年)は、初代と基本ボディを共通としながらも、リデザインされたエアロパーツにより冷却性能とダウンフォースを大幅に改良。1996年のWRCではトミ・マキネンとのコンビで年間5勝を挙げ、ドライバーズチャンピオンを獲得。三菱自動車に悲願のWRC初タイトルをもたらした名車だ。
車両サイズは全長4,310mm×全幅1,695mm×全高1,420mm。車両重量はグレードにより異なり、RSは1,190kg、GSRは1,260kg。その後、モデルチェンジを繰り返しながら生産が続けられたが、2015年に1,000台限定の「ランサーエボリューション ファイナルエディション」が登場し、2016年4月をもって販売を終了した。
WRCへの憧れが購入のきっかけ
伝説の名車は、若者世代の心にどう響いているのか。KEITOさんに話を聞いた。
――こちらの車両は、いつ、いくらくらいで購入されましたか?
「購入したのは2019年の6月です。価格は乗り出しで300万円ほどでした。」
――購入のきっかけは?
「親父が乗っていたことと、WRCが好きだった影響ですね。ずっとエボⅢが好きで、絶対に乗りたいと思っていました。購入してから7年経ちますが、今まで所有したのはこのクルマだけです。」
魅力は見た目と加速性能
――あらためて、このクルマのどこに魅力を感じていますか?
「まずは見た目です。フロントマスクがカッコいいし、全体のサイズがコンパクトな感じというか、大きすぎないところもいいですね。運転した感じでは、1速~2速の『バンッ!』という加速性とクイックな操作性にもシビレます。」
――普段はどんなカーライフを楽しんでいますか?
「街乗りメインですが、たまに高速を走ったり、山に行ってワインディング走行を楽しんだりしています。最近はあまり行けていませんが、ワインディング走行は多い時で月に1回か2回、筑波山に行くことが多いですね。」
パーツ供給が悩みの種
――登場から約30年経つクルマですが、交換パーツはまだ出ますか?
「あまり出ないので、それが目下の悩みです。今のところは、なじみのショップがデッドストック的に持っていたパターンか、あとはひたすらネットを漁る感じですね。」
――今後、このクルマとどのように過ごしていきたいですか?
「まずは、なんとかパーツを手に入れて、ブッシュ類などの消耗品系をリフレッシュしたいですね。外装をいじる予定はないですが、エンジンチューンなどパワーアップ系のカスタムはしたいと考えています。この世代のクルマはやっぱりトルクが細いので、そこはちょっと補強をしながら、長く乗り続けていきたいと思います。」



