日本代表最年少の塩貝健人選手(21)が、欧州で注目を集める大逆転劇を遂げた。その背景には、代理人・龍後昌弥氏との3日間の極秘合宿があった。龍後氏は著書『最強の代理人 欧州最前線の代理人が日本サッカーを強くする』(KADOKAWA)で詳細を明かしている。
極秘合宿の全貌
龍後氏は、塩貝選手との3日間にわたる緊急合宿を実施。朝と夜の食事は龍後氏が担当し、「良いトレーニングをしたご褒美だ!」と高級食材を奮発したという。スーパーでの買い出し費用は塩貝選手が負担。洗濯も龍後氏が行った。龍後氏は「やってやるぞという若々しい野心に燃えていて、僕まで大学生に戻ったような気分でした」と振り返る。
名門フェイエノールトから2ゴール
この取り組みはすぐに報われた。代表ウィーク明けの最初の試合は、日本代表の上田綺世選手と渡辺剛選手が所属するフェイエノールト・ロッテルダム戦。塩貝選手はベンチスタートだったが、68分にピッチに立つと、まずクロスをヘディングで合わせて勝ち越し点。さらにセンターサークルを少し越えた場所からダメ押し点となるスーパーロングシュートを決め、オランダの名門から2得点を奪った。
龍後氏は「フェイエノールトの関係者、ファンに囲まれながら観戦していたのですが、思わず立ち上がってガッツポーズしてしまいました。身震いするような感動が起こり、こういう瞬間のために自分は仕事をしているんだと確信しました」と興奮を語る。
クールな塩貝の哲学
しかし、興奮する代理人とは対照的に、塩貝選手はいつも通りクールなまま。試合後にスタジアムの通路で会うと、「やりましたよ」と言った程度で淡々としていた。龍後氏がなぜ喜ばないのか尋ねると、塩貝選手は「喜びすぎたら、自分の底が知れてしまう感じがするんですよ。これくらいで喜ぶんだと思われたくないんでね」と独自の哲学を明かした。龍後氏は「いやはや、大物です」と感嘆する。
大逆転の背景
この2ゴールがなければ、ボルフスブルクが950万ユーロもの違約金を払うことはなかったかもしれない。また、緊急合宿がなければ、この2ゴールはなかった可能性が高い。龍後氏は「もし4日間のオフになったときにただ休んでいたら、2026年3月に日本代表に選ばれることはなかったでしょう」と指摘。塩貝選手は自らの意志の力でチャンスを引き寄せたと結論づけている。



