愛知・名古屋アジア大会は21日、体操男子個人総合決勝が行われ、岡慎之助(徳洲会)が計84・698点で銀メダルを獲得した。橋本大輝(日本生命・セントラルスポーツ)は銅メダル。2023年大会を制した張博恒(中国)が2連覇を果たした。
腰痛を抱えながらの銀メダル
頂点に0・367点及ばず、岡は「2位で悔しい思いもあるけど、今できる最低限のレベルでは(演技を)できた」と全6種目の戦いぶりを振り返った。腰痛の悪化で練習量を制限せざるを得なかった2024年パリ五輪の金メダリストにとっては、精いっぱい、意地を示した銀だった。
練習中、急激な痛みに襲われ、一時は出場回避も考えたという。現地入りするまでに痛み止めの注射を2度打ち、再発防止で演技構成の難度も下げていた。
出だしのあん馬から、つり輪、跳馬と無難に演技を重ねていったが、得意の着地が不安定。平行棒はピタリと決めて高得点を稼いだものの、鉄棒はわずかにぶれて勢いに乗り切れなかった。優勝も視野に入っていた最終種目のゆかは、冒頭の前方抱え込み2回宙返りを盛り込んだ連続技で、大きく乱れた。「着地は、体の感覚がまだずれていると感じた。特にゆかは練習不足」と率直に認めた。
橋本大輝、ミス相次ぐ
「すごく重点的にやってきた」という第1種目のあん馬で、14・500点と好発進した橋本。しかし、得意とする第3種目の跳馬で落とし穴が待っていた。
選択した技は、今季挑戦してきた「ヨネクラ」よりもひねりが半回転少ない「ロペス」。着地は大きく後方へ動いた。転倒こそしなかったものの、「調子が良すぎた。勢いを止められなかった」。鉄棒やゆかでもミスが相次いだ。
今大会の個人総合は予選なしでいきなり決勝。「コンディションを確認して『決勝はこういきたい』とするのが、(初日で)もう決勝。すごく難しいというのもあった」。大勢の日本のファンの声援も、少し力みにつながったようだ。
それでも自信は失っておらず、「あとは体をしっかりコントロールするだけ。団体金メダルを取り、皆様と共に喜びたい」。当然、このままでは終われない。
張博恒が連覇、他競技でも金メダル
パリ五輪銀メダルの張がアジア大会連覇を達成した。左腕を痛めた状態で臨みながらも、淡々と試合を進め、異なる種目で演技をする岡と橋本を見て「2人はそれほど完璧にできていない」と確認するほど冷静だった。大きな失敗のないよう構成の難度を下げた最終種目の鉄棒は、着地が乱れたものの、計算通りに勝ち切ってみせた。
21年世界選手権を制した張、22年から世界選手権3連覇中の橋本に、岡も加わり、個人総合の世界王者3人がしのぎを削ったハイレベルな争い。23日の団体総合決勝に向けて、「けがしてもここまで戻ってこられるという自信になる。もっと、集中したい」と岡。来月の世界選手権(オランダ)も間違いなく、3人は優勝争いの中心に座る。
また、競泳男子100メートル平泳ぎで大橋信(枚方SS)が中国選手と同着で金メダルを獲得。空手男子形の西山走(スマイスセレソン)も金メダル。トライアスロン混合リレーで日本は2位だった。



