ゴルフは心身に大きな負荷がかかるスポーツであり、特に早起きして行う「早起きゴルフ」には突然死のリスクが潜んでいる。法医学者の高木徹也氏は、45歳男性がゴルフ場で突然死亡した事例を基に、その危険性と予防策を詳しく解説している。
突然死の実態と解剖所見
高木氏によると、解剖で見られた心臓は黄色く変色し、牛の心臓のように肥大していたという。これは長年の高血圧や動脈硬化が進行していた証拠であり、早朝のゴルフが引き金となって心臓発作を起こした可能性が高い。早起きゴルフでは、睡眠不足や急な体温上昇、血圧変動が重なり、心血管系に過度な負担がかかる。
安全にゴルフを楽しむための具体的な対策
高木氏は、以下の点を挙げて注意を促している。
- 日常的な準備運動:週1回程度の素振りや練習場通いで心肺機能を向上させる。
- 天候チェック:低気圧の日は心血管・脳血管疾患リスクが高まるため、当日の天気・気温・気圧を確認する。
- 体調管理:体調が優れない場合はプレーを控える勇気が必要。
- 雷対策:雷が近づいたら即座にプレーを中断し、避雷小屋に避難。木の下での雨宿りは避ける。
- 水分補給:ビールは水分補給にならない。こまめな水やスポーツドリンクの摂取を心がける。
- 生活習慣病の予防:高血圧や動脈硬化症を防ぐため、日常的な運動とバランスの良い食事を心がける。
生活習慣病のチェックポイント
すでに生活習慣病を指摘されている人は、動脈硬化の進行度を把握することが重要だ。高木氏は、日常的な血圧測定や血液検査(中性脂肪、コレステロール、尿酸値、血糖値)の定期的な実施を推奨している。また、心電図検査で虚血性波形の有無を確認し、必要に応じて飲酒・喫煙習慣の見直しも検討すべきと述べている。
高揚感がリスクを隠す
ゴルフは日常とは異なる環境で行うため、けがや病気のリスクが高まる。しかし、高揚感によってそのリスクがマスクされがちだと高木氏は警告する。自分の体力や能力を過信せず、十分な準備をした上で楽しむことが大切だ。



