大学受験で浪人生が増加していることが報じられ、話題となっている。大手予備校の既卒生(浪人生)クラスに生徒が増え、満席になっているところもある。代々木ゼミナール教育情報センターの木戸葵室長も「代々木ゼミナールでも既卒の生徒が増えています」と語る。
データが示す浪人生増加
2026年度の大学入学共通テストでは、浪人生の志願者数が前年比6336人増の7万1310人となった。共通テスト移行後、浪人生は毎年減少を続け、2025年度には6万4974人と過去最少を更新したばかりだった(独立行政法人大学入試センター)。
一般選抜率は約6割
「今年は難関私大の繰り上げ合格が少なかったため、全体に繰り上げが減りました。首都圏の有名私大は難化し、浪人生が増えました」(木戸氏)。早稲田、慶應、上智、東京理科大、明治、青山学院、立教、中央、法政といった難関私大では、一般選抜の比率が約6割を占めている。総合型選抜や学校推薦型選抜の拡大が浪人生増加の原因とされることがあるが、実際にはこれらの選抜方式でも学力重視の傾向が強まっている。
定員厳格化が浪人増加の主因
浪人生増加の最大の理由は、定員厳格化にある。文部科学省の指導により、私立大学は定員を厳守するよう求められ、合格者数を絞る傾向が強まった。その結果、従来なら合格していた層が不合格となり、浪人を選択するケースが増えている。
有名大志向の高まり
少子化にもかかわらず、有名大学への志望者が増加している。首都圏の有名私大は相対的に競争が激化し、難関化が進んでいる。これも浪人生増加を後押ししている。
新旧課程の「はざま」が生んだ特殊事情
さらに、2025年度から新学習指導要領に基づく新課程入試が始まったことに伴い、旧課程の浪人生が前倒しで受験した可能性も指摘されている。2浪の割合が1.4倍に急増しており、新旧課程の移行期特有の事情が浪人生増加に拍車をかけている。



