不登校児の受け皿フリースクール「寺子屋TANQ」、目指すは学校復帰より社会復帰
不登校児の受け皿フリースクール「寺子屋TANQ」

不登校の子どもたちが増加する中、フリースクール「寺子屋TANQ」(東京都)は、学校復帰ではなく社会復帰を最終目標に掲げ、独自の教育を展開している。元教員の市川さんが運営するこのスクールでは、子どもたちが自らの意思で選択し、成長する場を提供している。

「みんな同じは無理」、元教員が限界を悟り開設

市川さんは以前、公立学校の教員として働いていたが、画一的な教育に限界を感じ、フリースクールを設立した。「みんなと同じことを求めるのは無理がある」と語る市川さんは、子ども一人ひとりのペースや興味を尊重する場を作りたいと考えた。寺子屋TANQは「Try & Adventure for Next Quest(新しい課題への挑戦と冒険)」の略称で、2018年に開校した。

入会は子どもの自己決定が最優先

寺子屋TANQでは、入会時に見学と体験をしっかり行い、子ども自身が「ここに入りたい」と意思を示した場合のみ入学を許可する。保護者が気に入っても子どもが乗り気でなければ見送るという。「自分が選んだ場所であるという自己決定を大事にしている」と市川さんは強調する。このプロセスにより、子どもたちは主体的に学ぶ姿勢を身につける。

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週5日のプログラムでバランスの取れた学び

子どもたちは月曜日から金曜日までの週5日、9時30分から16時まで通う。活動は3つの柱で構成される。1つ目は個人で進める学びや教科学習、2つ目は話し合いなど複数人でないとできない協働学習、3つ目は外部の人々と関わる体験学習だ。

1日の流れは、朝の会でスケジュールシートに「目標達成のために今日一日をどう過ごすか」を記入し、帰りの会で振り返りを行う。スタッフとの面談も定期的に行い、「どうなりたいか」「どうありたいか」を話し合い、個別の学びの基本プランを作成する。目標は「学校に通いたい」「バレエダンサーになりたい」など、子どもによってさまざまだ。

仲間と楽しむ活動や野外体験も

プログラムには、みんなでものづくりや料理を楽しむ時間も組み込まれている。例えば、カレンダーづくりや野外活動など、体を動かしながら仲間と協力する機会を提供。これにより、社会性やコミュニケーション能力を育む。

「答えが出ない問いに体験的に出会う学び」

寺子屋TANQでは、教科書の知識だけでなく、実生活で直面する答えのない問いに向き合う体験を重視。市川さんは「学校復帰だけがゴールではない。社会で生き抜く力を身につけることが重要」と語る。同スクールは、不登校の子どもたちが自分らしい未来を切り開くための選択肢の一つとして注目されている。

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