静岡県伊豆市大平柿木の宗教法人「平和寺本山」の敷地内に産業廃棄物を含む大量の土砂が投棄されている問題で、県は13日、土砂の崩落を防ぐための行政代執行に着手した。工事は来年1月下旬までの完了を目指し、費用は約2億1560万円に上り、同法人側に全額を請求する方針だ。
崩落の恐れ、過去には土砂流出も
県によると、同法人の敷地内には廃棄物が混じった土砂が約1万1300立方メートル投棄されており、斜面が不安定で崩落の危険性がある。2020年7月には、近くを流れる柿木川などに約2200立方メートルの土砂が流出する事態が発生していた。
県は2021年9月、廃棄物の流出防止対策などを求める措置命令を発出したが、法人側はこれに応じなかった。今年4月には、県警が廃棄物処理法違反(措置命令違反)の疑いで法人役員らを逮捕。静岡地裁沼津支部は今月9日、同法人の総代を務めていた男に対し罰金50万円の有罪判決を言い渡している。
工事内容と今後の見通し
今回の行政代執行では、約4000立方メートルの土砂を掘削して斜面を緩やかにするとともに、土砂から金属やコンクリート片などの廃棄物を取り除く作業を行う。また、敷地外に流出した土砂からも廃棄物を除去する計画だ。
県廃棄物リサイクル課の緒方啓介課長は「放置が続くと住民の安定した生活が妨げられる。迅速に工事を進めていきたい」と述べ、早期の解決に意欲を示した。



