山下泰裕氏、札幌招致断念の舞台裏を語る
山下泰裕氏、札幌招致断念の舞台裏を語る

日本オリンピック委員会(JOC)会長の山下泰裕氏が、2030年札幌冬季大会の招致断念に至るまでの経緯を振り返った。2023年10月のIOC総会前の記者会見で、札幌市長の秋元克広氏が招致断念を表明した際、山下氏は心筋梗塞の一歩手前の状態だったという。

コロナ禍が浮き彫りにしたスポーツ軽視

山下氏は、コロナ禍が日本のスポーツ界に課題を突きつけたと指摘。東京五輪前の世論の逆風について「スポーツは不要不急だという論調があった」と述べた。一方、欧州では「コロナ禍だからこそ健康は自分で守る必要がありスポーツの役割が大事になると、子供のスポーツ機会を確保する動きが広がった」と対比させ、「日本ではスポーツは不要と。スポーツへの理解や価値の認識が低い」と懸念を示した。

札幌招致断念と健康不安

2022年に大会組織委員会の元理事による汚職や談合事件が表面化し、招致機運が減退。同年12月、秋元市長との共同記者会見で招致活動の休止を表明する予定だったが、その日、胸の痛みで東海大学病院に搬送された。主治医からは「心筋梗塞の一歩手前だ、急なストレスがかかれば死に至る可能性もある」と言われ、会見を諦めざるを得なかった。

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山下氏は「JOC会長になってから、強い負荷がかかっていた。コロナ禍での東京大会の開催があり、札幌招致があり、もう非常に心の面ではきつい場面が多かった」と当時を振り返った。

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