看護師の転職、上司への相談タイミングは?48.3%が「気持ち固まってから」
看護師転職、上司への相談タイミングは?48.3%が気持ち固まってから

看護師の転職を上司へ伝えるタイミングに正解はありませんが、調査では48.3%が「やめる気持ちが固まってから相談する」と回答しており、転職活動を始めた段階ですぐに伝える人は少数派でした。大切なのは、周囲に合わせて早く伝えることではなく、自分の転職理由や今後の働き方を整理し、引き継ぎや職場への配慮も踏まえたうえで、納得できるタイミングを選ぶことです。

看護師が上司へ転職を相談するタイミングの実態

「看護師白書2026」(マイナビ メディカルサポネット)によると、転職を経験した看護師406名に「上司へ相談したタイミング」を聞いたところ、1位は「やめる気持ちが固まってから相談する」(48.3%)でした。2位は「やめたい気持ちがある程度続いたら相談する」(22.4%)、3位は「特に相談せずに、退職を申し出る」(22.2%)で、「やめたいと感じたらすぐに相談する」は5.9%にとどまりました。

年代別では、20代・50代で「やめる気持ちが固まってから相談する」が5割超と高く、60代以上では「特に相談せずに、退職を申し出る」が27.8%と高い傾向が見られます。非正規雇用では「特に相談せずに、退職を申し出る」が25.0%と正規雇用より高く、職場の総合満足度が低い層では同回答が33.3%と、満足度が低いほど事前相談をせずに退職を申し出る人が多いことがうかがえます。

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なぜ「気持ちが固まってから相談」が最も多いのか

多くの看護師が転職を考え始めた段階で相談しない背景には、引き止めへの不安、周囲への迷惑、人間関係の悪化、転職の不確実性といった理由があります。

転職を決意する前に相談すると、「もう少し頑張ってみないか」と引き止められる可能性があり、自分の気持ちが整理できていない段階では周囲の意見に流されやすいため、意思が固まってから伝えたいと考える人が多いのです。また、看護師はチームで働く仕事であり、1人が退職することで夜勤やシフト、受け持ち患者の調整など周囲へ影響が及ぶことを理解しているため、「まだ辞めると決めていない段階で職場を混乱させたくない」と考える人も少なくありません。

さらに、転職を考えていることが職場へ伝わると「新しい仕事を任せてもらえなくなる」「『辞める人』と見られる」など人間関係が変わる不安や、転職活動が必ずしも希望どおりに進むとは限らないことから、本当に辞めると決めてから相談するという判断が多く見られます。

転職を早く伝えるメリット・デメリット

早めに伝えるメリットとしては、引き継ぎ期間を十分に確保できる、円満退職につながりやすい、後任採用の準備が進めやすい、職場との信頼関係を保ちやすいなどが挙げられます。一方、デメリットとしては、引き止められる可能性、人間関係の変化、配置や業務内容の変更、転職活動中に働きづらく感じることがあるなどがあります。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、「一般的には●カ月前」という情報だけで判断するのではなく、自分の状況や職場環境を踏まえてタイミングを考えることが重要です。

転職タイミングに迷ったら考えたい3つのポイント

多くの看護師が後悔しにくい判断をするために、次の3つの視点で整理することをおすすめします。

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1. 転職したい理由は整理できていますか?

「辞めたい」という気持ちが強くなると、理由を整理しないまま転職活動を始めてしまうことがあります。給与や人間関係、夜勤の負担、キャリアアップ、子育てや介護との両立など、理由は人それぞれです。同じ「辞めたい」でも背景によって最適な選択肢は変わるため、まずは「今の職場の何に不満を感じているのか」「次の職場では何を変えたいのか」を書き出してみましょう。

2. 次の職場で何を実現したいですか?

転職は「今の職場を辞めること」がゴールではありません。夜勤回数を減らしたい、教育制度が充実した病院で専門性を高めたい、給与を改善したいなど、希望条件を整理せずに求人を探すとミスマッチが生まれる可能性があります。「絶対に譲れない条件」と「あればうれしい条件」を分けて優先順位を決めておきましょう。

3. 円満退職できる準備はできていますか?

転職先が決まったら、現在の職場への配慮も忘れてはいけません。就業規則で退職の申し出期限を確認し、引き継ぎ期間、有給休暇の取得、夜勤シフトとの兼ね合い、担当患者や業務の引き継ぎ、次の職場への入職日などを逆算してスケジュールを立てましょう。退職を伝える際には、「辞める理由」よりも「これまでお世話になったことへの感謝」と「円滑に引き継ぎたい」という姿勢を伝えることが大切です。

看護師の転職タイミングに関するFAQ

Q. 看護師は転職をいつ上司へ伝える人が多いですか?
「看護師白書2026」では、「気持ちが固まってから相談する」が48.3%で最も多く、「相談せず退職を申し出た」という人も22.2%いました。

Q. 転職活動は在職中に進めても問題ありませんか?
在職中に情報収集や応募、面接を進める看護師は少なくありません。転職先が決まってから上司へ相談するケースも多く、自分の状況に合わせて進めることが大切です。

Q. 転職を早く伝えすぎるデメリットはありますか?
早めに相談することで円満退職につながるメリットがある一方、引き止めや配置変更、人間関係の変化などが生じる可能性もあります。

Q. 円満退職するためには、いつ頃相談するのがよいでしょうか?
勤務先の就業規則を確認し、引き継ぎ期間を十分に確保できる時期を目安に相談することが大切です。退職日だけでなく、有給休暇の取得やシフト調整も考慮するとスムーズです。

Q. 転職を誰にも相談できないのは自分だけでしょうか?
いいえ。「看護師白書2026」でも、多くの看護師が「気持ちが固まってから相談する」と回答しており、「まだ言えない」と感じることはごく自然なことです。

まとめ

「看護師白書2026」では、48.3%が「気持ちが固まってから上司へ相談した」と回答し、転職活動を始めた段階ですぐに相談する人は少数派でした。一方、22.2%は「相談せずに退職を申し出た」と回答しており、多くの看護師が慎重に判断している実態がうかがえます。

大切なのは、「早く伝えること」や「遅く伝えること」そのものではありません。なぜ転職したいのか、次の職場で何を実現したいのか、現在の職場へどのように配慮しながら退職するのかを整理したうえで、自分にとって納得できるタイミングを選ぶことです。焦って結論を出すのではなく、情報を集め、自分の気持ちを整理しながら一歩ずつ進めていくことが、後悔の少ない転職につながるでしょう。

出典:「看護師白書2026」(マイナビ メディカルサポネット)
調査時期:2026年2月19日~2026年3月16日
調査対象:「マイナビ看護師」会員
調査数:406名
調査方法:インターネットログイン式アンケート