能登半島地震で、石川県輪島市の伝統工芸品「輪島塗」が大きな被害を受けました。地震による揺れで、工房の建物や製作中の作品が損壊したほか、職人の中には作業場を失った人もいます。
地震が襲った輪島塗の現場
輪島塗は、約800年の歴史を持つ漆器で、国から重要無形文化財に指定されています。地震では、輪島市内にある多くの工房が被害を受け、中には全壊した建物もありました。
職人の一人は「何から手を付けていいのか分からない」と話します。製作途中の作品や、何層にも塗り重ねた漆の工程が無駄になってしまったケースもあり、長年の技術と時間が一瞬で失われました。
復興に向けた動きと課題
被災後、輪島塗の組合や自治体は、工房の再建や職人への支援を進めています。しかし、建物の修繕だけでなく、製作に必要な材料や道具の確保も課題となっています。
また、地震の影響で観光客が激減し、販売の見通しも立っていません。輪島塗の需要回復には時間がかかるとみられ、職人の間では「このままでは技術の継承が途絶えてしまう」と懸念する声も上がっています。
伝統を守るための支援の輪
こうした中、全国から輪島塗を支援する動きも広がっています。購入による支援や、クラウドファンディングを通じた復興資金の募集などが行われています。
輪島塗の職人たちは、伝統の技を次世代に残すため、少しずつ歩みを進めています。復興への道のりは長いですが、地域の文化を守りたいという思いは強いままです。



