部下が辞めていく上司の3つの典型パターンと構造的問題
部下が辞めていく上司の3つの典型パターン

退職者の半数以上が「本当の理由」を伝えずに去っている。エン・ジャパンが2024年に約5000人を対象に実施した調査によれば、退職者の半数以上が「会社に伝えなかった本当の退職理由がある」と回答し、その理由のトップは「人間関係が悪い」だった。伝えなかった理由の最多は「話しても理解してもらえないと思ったから」だ。

退職理由の実態と構造的問題

「あの人は仕事ができる。それは間違いない。でも、あの人の下では働きたくない――」。優秀な実績を引っ提げて管理職に昇進した人物のチームから、なぜか人が次々と辞めていく。多くの企業で繰り返されるこの光景は、上司個人の資質の問題として片付けられがちだが、実際にはもっと構造的な理由がある。

そもそも、辞めると決めれば、もうその職場の問題は自分の問題ではなくなる。そのため部下は、上司との対話を止めて去る場合が多い。当の上司は自分が原因だと知らないまま、同じ振る舞いを続ける。その結果、特定の部署の離職率だけが高いという「偏在現象」が続く。

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この代償はバカにならない。採用コストや育成コスト、周囲の士気低下まで含めれば、1人の早期離職が企業に与える損害は数百万円規模に達するからだ。

部下が辞めていく上司、3つの典型パターン

部下が辞めていく上司には、3つの典型パターンがある。1つ目は「マイクロマネジメント型」。細かい指示や確認を繰り返し、部下の自主性を奪う。2つ目は「放置型」。目標だけ示してフォローせず、部下が孤立する。3つ目は「感情型」。怒りや不機嫌を露わにし、部下が萎縮する。

これらのパターンは、上司個人の性格だけでなく、組織の評価制度やフィードバック文化の欠如といった構造的要因に根ざしている。例えば、成果だけを評価する制度では、上司が部下の育成や心理的安全性を軽視しがちになる。

離職が企業に与える損害と対策

ある大手製造業の部長から相談されたのは、不思議な話だった。新入社員から「Web会議でカメラオンにする必要はないですか?」と聞かれ、どう答えてよいか分からないというのだ。この事例は、上司と部下の間に世代間ギャップや価値観の違いが生じていることを示している。

離職防止には、上司自身が自分の行動パターンを認識し、改善する仕組みが必要だ。具体的には、定期的な360度評価や、管理職向けのコーチング研修、部下の本音を引き出す1on1ミーティングの導入が効果的とされる。

「仕事が遅い部下にあるテクニックを教えたら、チーム全体の残業時間が3割減った」という事例もある。効率化や部下育成に悩む上司やリーダーは、ぜひ最後まで読んでほしい。

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