広島県東広島市の八本松郵便局で、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、広島県警東広島署は14日、同郵便局と三上稔局長(62)に感謝状などを贈呈した。三上局長は、ATMコーナーで困っていた60代女性に声をかけ、巧妙な手口で約50万円を騙し取られそうになったところを阻止した功績が認められた。
事件の経緯:年金還付金詐欺を看破
東広島署などの発表によると、事件が発生したのは3月30日午後5時半ごろ。三上局長はATMコーナーで操作に戸惑っている女性を発見し、声をかけた。女性が携帯電話で誰かと通話しながらATMを操作している様子に違和感を覚えたという。
女性は「年金の保険料が返ってくる」と説明。三上局長が不審に思い、代わりに電話に出ると、相手の返答が曖昧で怪しかったため、すぐに詐欺と判断し警察に通報した。女性は「年金事務所から電話があり、還付金があると言われた。今日が支払いの期限だと聞いて慌てて手続きに来た」と話していたという。女性は約50万円を騙し取られる寸前だった。
三上局長のコメントと表彰の意義
東広島署で行われた表彰式で、関藤仁司署長から感謝状を受け取った三上局長は、「今回はたまたま防げたが、私たちが知らないうちに騙されている人がいる。表彰を手放しで喜べない」と述べ、特殊詐欺の根絶への決意を新たにした。
八本松郵便局は今回で6回目の表彰となり、特殊詐欺被害抑止優秀店として表彰盾も贈られた。同署は、高齢者を狙った還付金詐欺が後を絶たないとして、ATM操作中の携帯電話使用に注意を呼びかけている。



