同期との破局から転職うつに…頑張りすぎた男性の苦悩
同期との破局から転職うつに…頑張りすぎた男性

入社当初から交際していた同期の社員と破局した男性が、気まずさから転職を決意。しかし、新天地で「頑張って見返してやりたい」という願望から無理を重ね、転職うつに陥った事例を精神科医の片田珠美氏が解説する。

破局がきっかけで転職

男性は入社以来、同期の女性と交際していたが、関係が破局。職場で顔を合わせるのが気まずくなり、一念発起して転職した。しかし、新しい職場では「絶対に成功して見返してやりたい」という強い思いから、過剰に頑張りすぎてしまう。

不眠と集中力低下

帰宅後も「またミスをしたらどうしよう」「仕事のスピードアップができなかったらどうしよう」と考え込み、その晩は眠れなかった。翌朝、力を振り絞って出勤したものの、気分が落ち込み、仕事への意欲が湧かず、集中力も低下したように感じた。結果的に仕事のスピードも落ち、遅いことで叱責される不安にさいなまれた。

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うつ病と診断され休職

数日間は何とか出勤していたが、夜眠れず、気分が落ち込んで意欲も出ない状態が続いた。ある日、残業中に「自分は何をやっているんだろう」と考えているうちに涙が止まらなくなり、翌日心療内科を受診。うつ病と診断され、休職加療が必要との診断書が出された。

東京の心療内科で「ときには死にたくなることもある」と希死念慮を訴えたため、関西の実家に帰って療養するよう勧められ、勤務先の上司や産業医も同意。紹介されて片田医師の外来を受診した。

「頑張ったのにうつになって悔しい」

診察時に彼が訴えたのは、「あんなに頑張ったのに、うつになって悔しい」という言葉だった。その気持ちは痛いほどわかるが、頑張ったからうつにならないわけではない。むしろ逆で、頑張りすぎたからこそうつになったという人のほうが多いと片田医師は指摘する。

特に彼の場合、失恋という喪失体験が転職のきっかけとなり、「頑張って見返してやりたい」という願望が強かった。こうした願望を胸に秘めると、どうしても頑張りすぎてしまい、それがうつ病発症の大きな要因になったことは否定し難い。

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