日本被団協、結成70年で声明 「核兵器も戦争もない人間社会」訴え
日本被団協、結成70年で声明 「核兵器も戦争もない人間社会」

日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は10日、結成から70年を迎え、70周年声明を発表した。声明では「被爆者が願い続けてきた『核兵器も戦争もない人間社会』を築くのは、世界の市民ひとりひとりです。私たちは残されたいのちの限り訴え続けます。共に闘ってまいりましょう」と訴えた。

結成の地・長崎で会見

「ふたたび世界への挨拶(あいさつ)」と題した声明は、結成の地、長崎市で同日開いた記者会見で発表した。

日本被団協は1956年8月10日に結成。「世界への挨拶」として「私たちは自らを救うとともに、私たちの体験を通して人類の危機を救おう」と宣言した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

70年間の歩みと未来への伝言

70周年声明では、結成大会の声明を紹介し、「あれから70年間、私たち被爆者は、世界中のだれにも自分たちと同じ経験をさせたくない、ふたたび被爆者をつくらせてはならないと、体験を語り、核兵器の廃絶を訴え続けてきた」と振り返り、「『人類の危機を救おう』と立ち上がった先人らの誓いと共に、未来への伝言といたします」とした。

代表委員・田中熙巳さんの思い

70年前の8月10日。当時大学生だった長崎原爆の被爆者、田中熙巳(てるみ)さん(94)は郷里の長崎市にいた。

「私たちの体験を通して人類の危機を救おうという決意を誓い合ったのであります」

目の前で、日本被団協の結成が宣言された。「結成に立ち会い、70年も経つなんて感慨深い」と振り返る。

運動に本格的に関わり始めたのは、その十数年後から。約20年にわたり事務局長を務め、2017年からは代表委員として組織を牽引(けんいん)してきた。

核兵器廃絶への取り組みと国際情勢

日本被団協は核兵器廃絶と原爆被害者への国家補償を求めてきた。21年には核兵器禁止条約が発効。24年にはノーベル平和賞を受賞した。

だが、近年の国際情勢はむしろ緊張感を増しているように見える。「戦争を好む、世界の安定を嫌う人たちがいる」と危惧する。

9日の平和祈念式典。黙禱(もくとう)の際、黒こげになった親戚、水に浮かんだ多数の遺体がまぶたの裏に浮かんだ。あの日のことを直接知る被爆者は少なくなったが、活動に終わりはない。

「被爆2世や支援者ともっと協力し、世界に訴えていかなければ」

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ