秀吉自ら設計の醍醐寺三宝院庭園、過剰なサービス精神が魅力
秀吉自ら設計の醍醐寺三宝院庭園、過剰なサービス精神が魅力

京都・醍醐寺の塔頭・三宝院の境内に、豊臣秀吉が自ら設計に関わったことで知られる庭園がある。元・東京大学史料編纂所教授の本郷和人氏は「いかにも秀吉らしい、華やかで過剰なサービス精神のような要素が感じられる庭だ」と語る。

秀吉自ら設計に関わった庭園

京都には皇室と結びつきが深い寺社が数多くあるが、伽藍や仏像はもちろん、庭園の美しさにも目を見張るものがある。なかでも本郷氏が面白いと感じるのは、醍醐寺の塔頭・三宝院の境内に設けられた庭園だ。

この庭園は、天下人となった豊臣秀吉が1598年に行った「醍醐の花見」に際して自ら設計に関わったことで知られ、皇族や公家を招いて文化交流を行う場でもあった。庭を望む表書院は国宝に、庭園自体も国の特別史跡・特別名勝に指定されている。

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豪華で、過剰で、でもどこか楽しい

秀吉という人は、自らの権力をどう演出するかに心血を注いだ人物だった。この庭園は、その演出感覚がそのまま設計に投影されたものといってよい。各地から取り寄せた名石を配し、池を造り、橋を架け、視線の先々に見せ場を作る。池を中心に舟で周遊できる回遊式庭園でありながら、同時に枯山水の要素も入っている。

普通ならどちらかに寄せたほうがスッキリするが、秀吉はそのベクトルの違う二つの要素を一つの庭に入れ込んでしまった。その過剰さが少し成金臭さとして感じられなくもないが、その「ちょっとやりすぎじゃないか」という感じも含めて、これこそが秀吉の魅力ではないかと本郷氏は指摘する。

豪華で、過剰で、でもどこか楽しい。自分が楽しむだけではなく、来た人にも「どうだ、すごいだろう」と見せびらかしたい。その秀吉ならではのもてなしの感覚が、この庭にはよく表れているという。

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