たばこが火災原因のトップ、9年連続で最多
総務省消防庁のまとめによると、2025年に全国で発生した火災は4万783件。このうち、たばこが原因の火災は3479件で、9年連続で最多となった。死者数は149人に上り、放火(165人)に次いで多い。
2024年のたばこ火災の分析では、ポイ捨てや寝たばこなど「不適当な場所への放置」が原因の約6割を占めた。特に、吸い殻の不始末が火災に直結するケースが目立つ。
道頓堀火災、ポイ捨てが原因で書類送検
2025年8月、大阪市中央区の繁華街・道頓堀の雑居ビルで発生した火災では、消火活動中の消防隊員2人が死亡した。大阪府警は2026年7月14日、火の付いたたばこのポイ捨てが火災の原因だったとして、大阪市都島区の会社員の男(35歳)を重過失失火容疑で書類送検した。男は当時、ビルに入る飲食店の従業員で、日常的に周辺でポイ捨てをしていたという。府警は起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
たばこの無炎燃焼が危険、識者が警鐘
元東京消防庁麻布署長で公益財団法人「市民防災研究所」の坂口隆夫理事は、たばこの火だねが「無炎燃焼」という状態になることを指摘する。無炎燃焼は炎を伴わず、長時間にわたっていぶすように燃え続ける現象で、周囲の温度を徐々に上昇させ、最終的に燃え広がる危険性がある。
坂口理事は「ポイ捨てした人は火災に気付きにくく、火災になれば人の命を奪ってしまう可能性があることを認識してほしい。携帯灰皿を持ち歩くなどマナーを絶対に守ってほしい」と語り、注意を呼びかけている。



