東京・足立区にある大恩寺の住職、尼僧のティック・タム・チーさん。彼女は7歳のときに「どうしても」と仏門に入ったという経歴を持つ。そんな彼女が開山した寺院が、今やベトナム人の「駆け込み寺」として知られている。開山当日には数百人が集まり、その様子は多くの人の関心を集めた。
開山当日の様子
開山当日、参拝に訪れていたベトナム人たちの姿があった。彼らは「同胞と会える」場所を求めている。その気持ちは日本人も同じだ。例えば、タイには日本人の納骨堂や神社があり、約6000社の日系企業が進出し、7万2000人ほどの日本人が暮らしている。また、明治から昭和初期にかけて、日本人が海外に移民した先でも、ハワイやブラジル・サンパウロ、ペルー・リマなど各地で神社や寺を建立している。
地域との調和
「お互いさま」であるためには、地域とうまく付き合っていくことが大前提だ。「郷に入っては郷に従え」という言葉は全世界に存在する。ベトナムにも「nhập gia tùy tục」という同じ意味のことわざがある。タム・チーさんの弟子の僧たちやボランティアのベトナム人、日本人は、参拝者に「静かにするように」「ごみは捨てないで」と伝えたり、違法駐車をしている車のナンバーを紙に書いて掲げて必死に探し回ったりしていた。
住民の声
へんみさんは言う。「人がたくさん来てしまうから仕方ないではなくて、今回の反省を活かしてどうしていくかが大事だと思います」。敬虔な仏教徒たちならきっと、それができるはずだと信じたい。
仏像に水をかけて清める行為は、穢れや煩悩を祓う行いとされる。このような伝統的な儀式も行われた。



