血管の専門医である池谷敏郎氏(池谷医院院長、医学博士)は、血糖値と血圧の上昇を防ぐために、食後にたった5分間の「ゾンビ体操」を行うことを推奨している。この体操は通常のウォーキングよりも運動量が2~3倍あり、4~5分の実施でウォーキング10分間と同等の効果が得られるという。
血管の酸化を防ぐ体内の「サビ取り部隊」
活性酸素はストレス、紫外線、喫煙、加齢によって過剰に発生し、血管の壁(内皮細胞)を攻撃して血管を硬くしたり、内側にプラーク(コブ)を形成したりする。この状態を「酸化ストレス」と呼ぶ。しかし、人間の体には生まれつき「抗酸化酵素(SODなど)」というサビ取り部隊が備わっており、暴走する活性酸素を無害な水などに変えて血管を保護している。
池谷氏によると、この抗酸化酵素は年齢とともに減少・弱体化するが、運動によってその働きを活性化できるという。運動は活性酸素の発生を抑え、血管の酸化を防ぐ重要な役割を果たす。
血管の構造を太く、たくましくする
運動は血管の構造そのものを改善する効果もある。適度な運動を継続することで、血管の内径が拡大し、血流がスムーズになる。これにより血圧の上昇が抑制され、血糖値のコントロールも改善される。池谷氏は「少しの動きが最高のアンチエイジング薬になる」と強調する。
「30分に1回、ただ立ち上がるだけ」の効果
池谷氏は、座りっぱなしの生活が血管に悪影響を及ぼすと指摘する。30分に1回立ち上がるだけでも、血流が改善され、血圧の上昇を防ぐことができる。さらに「その場で足踏み」を行うことで、より効果的に血圧を下げられるという。
血圧&血糖値を下げる「食後のゾンビ体操」
「ゾンビ体操」は、両腕を前に伸ばし、ゾンビのようにゆっくりと歩く動作をその場で行うもの。池谷氏はこの体操を食後に行うことで、血糖値の急上昇を抑え、血圧の安定に役立つと説明する。具体的には、食後30分以内に4~5分間実施するのが効果的だという。
池谷氏は30年以上にわたり、この習慣を自身で実践している。同氏の著書『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)では、この他にも血管を健康に保つための習慣が紹介されている。



