「恋愛がめんどくさい」と感じるのは、脳の正常な反応だという。精神科医で作家のゆうきゆう氏が、そのメカニズムを解説している。
脳に刻まれた「恋愛=危険」の記憶
「ずっと一緒にいよう」と言われていた相手から突然別れを告げられるなど、恋愛における強い痛みを伴う経験は、脳に「強烈な痛み」として記憶される。脳は強い感情を伴った出来事を優先的に保存する性質があるため、「恋愛=危険」「また同じ痛みがくるかもしれない」と学習する。
この学習は意識的に行われるものではなく、頭では「もう大丈夫」「次は違う」と思っていても、無意識のレベルでは過去の痛みが警報として残り続ける。その結果、防衛反応として「そもそも恋愛しないほうが楽」という結論に傾いていく。
「めんどくさい」で自分を守る戦略
具体的には、「誰かを好きにならなければ期待しなくて済む」「心を開かなければ裏切られることもない」「深く関わらなければ突然失うこともない」という思考が働く。こうして脳は「距離を取ることで安全を確保する」という戦略を選ぶ。これが「恋愛=めんどくさい」という感情の正体である場合も少なくないという。
一見すると「面倒だから恋愛を避けている」「逃げている」ように見えるかもしれないが、実際には脳が「もう一度傷つく可能性」から自分を守ろうとしている状態だ。火傷をした後に無意識に火や熱したフライパンを避けるようになるのと同じ、ごく自然な防衛反応だと説明している。



