高知県立あき総合病院で県内初の院内助産開始、3人の赤ちゃんが無事誕生
高知・あき総合病院で院内助産開始、3人の赤ちゃん誕生

高知県立あき総合病院(安芸市)で今春、県内初となる「院内助産」が始まった。助産師が主体となり、妊娠初期から出産、産後ケアまで妊婦に寄り添う取り組みだ。産婦人科医の減少や分娩施設の相次ぐ閉鎖などで周産期医療を取り巻く状況が厳しくなる中、安心して出産できる体制維持のための一歩として注目される。

助産師主導でリスクの低いお産を支援

一般的な周産期医療では医師が妊婦健診を行い、お産にも立ち会うが、院内助産ではリスクの低いお産は助産師だけで対応する。医師は帝王切開などが必要になった場合に備えて待機しており、同病院では4月の導入後、3人の赤ちゃんが院内助産で無事に生まれた(7月末現在)。

医師不足が背景に、助産師の活用で体制維持

背景にあるのは医師不足だ。同病院は県東部で唯一の分娩施設だが、2023年度に異動で産婦人科医が1人減り、2人体制になった。分娩対応が困難になる中、院内で「助産師の力を活用しよう」との声が上がった。リスクの低いお産を助産師主導にすることで、医師はより切迫した出産に集中できるようになったという。

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妊婦の安心と産後ケアにも貢献

妊婦にとってもメリットがある。妊娠初期から伴走してきた助産師が立ち会うことで、安心してお産に臨めるようになった。たたみ部屋も用意し、助産院のようにリラックスした雰囲気の中で体勢を自由に変えながら出産に臨める。

助産師の役割はより重要になる。40年近く助産師を務める同病院の藤岡由美さん(61)は「妊婦さんの希望に応じて、じっくり寄り添ってあげられる。役割が大きくなる分、意欲も上がる」と前向きにとらえる。

同病院は産後ケアにも力を入れている。7月、生後6か月の次女と共に訪れた室戸市の女性(29)は助産師に赤ちゃんを預け、午前中は院内で睡眠、午後はヨガで産後の心身をいたわった。「なじみの助産師さんにお任せして、ゆっくり休めた。育児の悩みも気軽に打ち明けられ、ありがたい」と満足げな様子だった。

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