障害者雇用は「数合わせ」では不十分、採用から定着までの一貫プロセスが鍵に
障害者雇用は「数合わせ」では不十分、一貫プロセスが鍵

2026年7月、民間企業における障害者の法定雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられた。多くの企業が法定雇用率の達成を目指し、障害者の採用活動を強化する一方、Works Human Intelligence(WHI)が開催した大手企業の人事向け情報交換会では、「採用人数を増やすだけでは、一人ひとりが力を発揮できる障害者雇用の実現にはつながらない」との声が多く聞かれた。

DXやAI活用により業務内容や働き方が変化する中、障害のある社員が強みや特性を生かして活躍できる業務や環境を、どのように整えていくかがより重要になっている。

採用から定着までを一連のプロセスとして捉える

障害者雇用は実務上、採用から定着までの各段階でさまざまなテーマがある。例えば、応募者をどのように確保するか、本人の強みや特性を生かせる業務をどのように設計するか、現場で安心して働き続けられる受け入れ体制をどう整えるか、定着や活躍につなげるためにどのような支援を行うか、といった点である。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

これらはそれぞれ独立したテーマではなく、採用した人材が力を発揮し、継続的に活躍するためには「採用」「業務設計」「定着支援」を一連のプロセスとして捉えることが重要である。

「採用人数の確保」だけでは不十分

法定雇用率が2.7%に引き上げられたことで、雇用義務の対象となる企業規模(従業員数)の基準が引き下げられ、新たに対象となる企業が増加した。これに伴い、多くの企業が障害者採用を進めており、人材確保を巡る環境も変化している。

実際に、パーソルダイバースの調査では、75.8%の企業が障害者採用の拡大を希望している。一方、52.6%の企業は法定雇用率2.7%の達成を「困難」または「やや困難」と回答している。

こうした状況を踏まえ、WHIの情報交換会では、求職者の希望する働き方が多様化している、業務内容と本人の強みや特性を踏まえたマッチングが重要になっている、採用後の活躍を見据えた受け入れ体制の整備が求められている、といった声が聞かれた。

採用チャネルについても、ハローワークや求人媒体に加え、人材紹介会社や就労移行支援事業所、大規模面接会など、複数の手法を組み合わせながら採用活動を進める企業が増えている。

法定雇用率の引き上げを背景に、企業には採用人数の確保だけでなく、障害者が活躍できる環境づくりまで見据えた採用活動が求められている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ