腰痛が初期症状の奇病スティッフパーソン症候群 死を意識する激痛に襲われた男性の闘病
腰痛が初期症状の奇病 スティッフパーソン症候群の闘病

慢性的な腰痛が初期症状だった

慢性的な腰痛から始まり、やがて死を意識するほどの激痛に襲われるようになった男性が、スティッフパーソン症候群(SPS)という希少疾患と診断された。診断までに約3年を要したという。

薬によって痛みは軽減したが、病気と付き合い続けなければならない現実は変わらない。もともとは自転車やボルダリングなど体を動かすことが趣味だったが、現在はそのほとんどを諦めざるを得なくなった。

失われた日常と葛藤

「現在服用している薬の中には、『車の運転等を行ってはならない』と定められているものもあります。その影響で、自転車に乗ることはできなくなりました。また、医師からは筋肉をほぐすために適度な運動を勧められています。でも、その"適度"が本当に難しい。少し無理をするだけで全身が激しく痛み、逆に動かなければ筋肉はどんどん硬くなる。今でも、その加減を探りながら生活しています」

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以前は当たり前だった、思い切り体を動かした後の心地よい疲労感や達成感は、今では遠いものになってしまった。

指定難病に含まれていない現状

工藤さんは、スティッフパーソン症候群(SPS)が指定難病に含まれていない現状に課題を感じている。認知度が低いため診断が遅れやすく、患者は長期間、原因不明の苦しみを抱えることになる。指定難病になれば、医療者間の認知向上や医療費負担の軽減につながる可能性があるかもしれない。

「私は診断がつくまでの期間が一番つらかった。何度『精神的なものではないか』と言われても、諦めずに受診を続けたことで病名にたどり着けました。だからどうか、現在進行形で原因不明の症状で苦しんでいる方も、諦めないでほしいです。患者自身が粘り強く行動し続けることで、変わる未来もあると思っています」

診断まで約3年。工藤さんの歩みは、希少疾患の診断の難しさと、患者の声に耳を傾けることの重要性を静かに物語っている。

監修医師のコメント

実は工藤さんは、私の旧い友人です。久しぶりに再会して病気のことを聞いたとき、激痛の日々を一人で抱え、それでも諦めずに診断までたどり着いた彼の強さに、正直胸を打たれました。この場を借りて、つらい体験を語ってくれた勇気に心からの敬意を伝えたいと思います。

検査で「異常なし」と言われると、多くの方が「気のせい」と片づけられてしまいます。でも、検査はすべての病気を映せるわけではありません。数値が正常でも、あなたが感じている痛みやつらさは、まぎれもない事実です。どうか、ご自身の感覚を信じてください。今の説明に納得できなければ、別の医師の意見を求めることをためらわないでほしい。工藤さんがそうだったように、諦めずに声をあげ続けることで、道が開けることもあります。

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