秋の咳・喉の違和感、71%が経験も53%は未検査・未診断 患者目線のクリニック調査
秋の咳・喉の違和感、71%が経験も53%は未検査・未診断

患者目線のクリニックは2026年8月27日、「秋の咳・喉の違和感に関する実態調査」の結果を発表した。調査は2026年7月2日~8月5日、同クリニックでオンライン診療を利用したことのある全国10代~50代の男女525人を対象に、インターネット調査で実施した。

秋の咳や喉の違和感がある人は71%、そのうち53%が未検査・未診断

「秋の季節の変わり目に、熱はないのに乾いた咳が長く続く」「喉がイガイガ、チクチクする」「息苦しさを感じる」「朝晩だけ咳き込む」などの症状を感じたことがあるか尋ねたところ、「ある」と回答した人は71%(372人)だった。そのうち、アレルギー検査や医師の診断を受けたことがない「かくれ秋花粉症・秋の喘息の可能性がある人」は53%(196人)と半数を超えた。

年代別にみると、未検査・未診断の割合は40代が57%、50代が56%とやや高い傾向に。30代は44%だった。秋の呼吸器症状は、症状があっても検査や診断につながらないまま過ごしている人が一定数いることが分かった。

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症状があっても84%が「風邪かな」と自己判断して様子見

症状を感じたことがある372人に、「風邪かな」と自己判断して様子見をした経験があるか尋ねたところ、84%が「ある」と回答した。

さらに、検査や診断を受けておらず、「かくれ秋花粉症・秋の喘息の可能性がある人」に該当する196人に、症状の原因をどう考えていたか尋ねた。最も多かったのは「朝晩の急激な寒暖差によるもの」で28%。次いで「夏の疲れや一時的な免疫力低下」が19%、「単なる風邪」が16%と続いた。一方、「花粉症によるもの」と考えていた人は9%にとどまった。症状を一時的な体調不良や風邪と自己判断しているケースが多いことがうかがえる結果となった。

咳による困りごとは「睡眠」が43%、集中力が40%

過去、呼吸器の不調によってどのような困りごとを経験したことがあるか全体に尋ねたところ、最も多かったのは「夜間に咳き込むなどして、十分な睡眠が取れなかった」で43%だった。次いで「集中力が低下し、仕事や家事の作業効率が落ちた」が40%、「公共交通機関や静かな場所で咳が出ることに心理的負担を感じた」が28%、「会議や電話、接客などの最中に咳が出てしまい、気まずさを感じた」が28%と続いた。

男女別にみると、「夜間の睡眠への影響」は女性が49%、男性が35%、「公共交通機関での心理的負担」は女性が36%、男性が17%となり、女性のほうが高かった。呼吸器症状は体調面だけでなく、仕事や日常生活の質にも影響を及ぼしている実態がうかがえる。

秋の咳は「寒暖差」「秋花粉」「気道過敏」などが重なる

秋は朝晩の気温差に加え、夏に繁殖したダニの死骸やフンの飛散、ブタクサなどの秋花粉といった複数の刺激が重なる季節だという。患者目線のクリニックの医師によると、こうした刺激によって、風邪の後に気道がデリケートになる「気道過敏」や、ゼーゼー音を伴わないぜんそくの前段階である「咳喘息(せきぜんそく)」が誘発されやすくなる。

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今回の調査でも、こうした症状がありながらアレルギー検査や診断を受けていない人が53%にみられ、「寒暖差」や「夏の疲れ」といった理由に自己判断で当てはめている実態が確認された。咳や喉の症状は、単なる体調不良なのか、気道過敏やアレルギー、喘息傾向によるものなのかを見た目だけで判断するのは難しいという。特に「乾いた咳が長く続く」「夜間や早朝に咳が強くなる」「冷気や運動などで咳が誘発される」「毎年同じ時期に症状を繰り返す」といった場合は、自己判断で様子見を続けず、一度医療機関に相談することがすすめられている。息苦しさが強い、高熱を伴うなど症状が重い場合は、迷わず医療機関を受診することが重要だという。

風邪と秋花粉症・秋の喘息はどう見分ける?

医師によると、「風邪」と「秋花粉症・秋の喘息(咳喘息など)」には、いくつかの見分けるポイントがあるという。「熱の有無」では、風邪は発熱や全身のだるさを伴うことが多い一方、秋花粉症や喘息(咳喘息を含む)による咳や喉の違和感は、熱が出ないことが多い。

「症状が出るタイミング」では、朝晩の冷え込みや就寝時、エアコンの冷気など、特定の時間帯や寒暖差で咳や息苦しさが強まる場合、アレルギーや気道の過敏性が関係している可能性がある。「症状が続く期間と咳の種類」もポイントとなる。風邪による咳は、通常は症状のピークを越えると徐々に治まっていくが、風邪などの感染症をきっかけに、咳だけが長く続く「感染後咳嗽」もある。一方、夜間や早朝に咳が出やすい、冷たい空気を吸ったときや運動したときに咳が誘発される、乾いた咳が長く続くといった場合には、喘息の一つの型である「咳喘息」など、気道の過敏性が関係している可能性がある。

「鼻や目のかゆみの有無」では、鼻水や鼻づまりに加えて「目のかゆみ」を伴う場合、ブタクサやヨモギなどの秋花粉をはじめとするアレルギー症状の可能性が高くなる。いずれかに当てはまる場合や症状が長引く場合は、自己判断で様子見を続けず、早めに医療機関へ相談することがすすめられている。

秋花粉・秋の喘息に関するよくある質問

Q1.秋の季節の変わり目になると、熱はないのに「乾いた咳」や「喉のイガイガ」が長く続きます。風邪でしょうか、それとも秋の花粉症やアレルギーでしょうか?

A.熱がなく咳や喉の違和感が続く場合、秋に多い代表的な原因として「秋花粉症」や「秋の喘息(咳喘息を含む)」、風邪の後の「気道過敏」などが考えられる。ブタクサなどの秋花粉やダニのアレルゲン、寒暖差が気道を刺激して起こりやすいのが特徴。ただし、長引く咳にはアトピー咳嗽や副鼻腔気管支症候群、その他の呼吸器疾患が隠れている可能性もある。見た目だけで原因を自己判断することは危険で、症状が2週間以上続く場合は医療機関を受診し、適切な診断を受けることがすすめられている。

Q2.長引く咳やアレルギー症状で受診したいのですが、何科に行けばよいか分かりません。

A.秋の呼吸器症状は要因が多岐にわたるため受診科目に迷いやすいが、まずは総合的に相談できる「内科」や「オンライン診療」の受診がすすめられている。問診により症状に合わせた薬の処方を受けられるほか、必要に応じて適切な専門医療機関の案内を受けられるという。

Q3.オンライン診療で、秋の花粉症や喘息の適切な診察や薬の処方は受けられますか?

A.ビデオ通話での詳しい問診と視診により、症状に合わせた診療と薬の処方が可能だという。薬の処方は医師の診断による。抗ヒスタミン薬や漢方薬、吸入薬など、症状に応じた薬の手配や処方調整を行っている。ただし、激しい息苦しさがある場合や詳細な検査が必要と判断した場合は、安全を最優先し、速やかに対面診療へ案内するとしている。