大阪都構想、維新区割り案に戸惑い 一部は過去案流用で拙速との声
大阪都構想 維新区割り案に戸惑い 過去案流用で拙速

「大阪都構想」の制度案作りで焦点となる特別区の区割り作成に向け、大阪維新の会は五つの案を基に議論を始めた。吉村洋文代表(大阪府知事)が3回目の住民投票実施を目指す来年春まで時間は限られており、一部の区割り案は過去の制度案を「流用」する形となり、所属議員からは戸惑う声も漏れる。

五つの区割り案、賛否分かれる

党は21日、大阪市議や市内選出の国会議員と府議を対象に、区割り案を協議する非公開の意見交換会を開催した。党は市内を4区と8区に再編する2通りずつの案と24行政区をそのまま特別区にする24区案を示した。

意見交換会の出席者によると、各区割り案への賛否は分かれた。4区案は「住民サービス拡充には財政的な基盤が必要だ」と肯定的な意見が寄せられた。一方、2020年の前回の都構想住民投票で否決された制度案と同じ区数で、敗因の再検証が必要との指摘もあった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

8区案は「住民が自らまちづくりを担える感覚を持てる」との評価が示された。24区案に関しては、「行政区の再編がなく、住民投票で戦いやすい案だ」と賛同する意見も出た。

4区、8区、24区の内容

維新が作成した区割り案によると、4区案は、20年に廃案となった制度案と同じ区割り案に加え、港、東成、住吉の各区が別の特別区に移る案も用意した。人口の年齢構成の将来推計などが考慮されたという。

中核市規模(1特別区当たり30万人程度)の8区案は、効率的な行政運営が可能で、スケールメリットと「住民に身近な役所」を両立できる利点があるとされる反面、庁舎整備費や人件費などのコストが4区案よりかさむ。8区案として、過去に特別区の代替案として議論された「総合区」と同一の区割り案とともに、地域特性などに基づいて区割りを変更した案も策定した。

24区案は、法定協議会で府・市が示した試算で財政運営が最も厳しかった。ただ、現行の行政区名を維持できれば、大阪市が廃止されることへの住民の懸念を払拭できるとみる向きもある。

厳しい日程、戸惑いの声

吉村氏が住民投票の実施を目指す来年春までに残された期間は短い。五つの区割り案のうち2案は過去に作成した制度案が基で、もう1案は24行政区の区割りを維持したものだ。維新の竹下隆・市議団幹事長は意見交換会後、制度案作りに向けた日程について、「非常に厳しい」と記者団に語った。

1回目の住民投票は法定協の初会合から住民投票まで2年超、2回目は3年超だった。3連敗が許されない中、今回は1年足らずと想定されており、ある大阪市議は「時間がない。こんな拙速な進め方は過去にない」と困惑している。

竹下氏は現状の区割り案の議論について、「真っ白な霧の中を歩いているような状況だ」と語り、とりまとめへの不安を隠さなかった。「粗い区割りで、最終形ではない」とも強調した。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ