小泉防衛相「新しい守り方」とは 言い換え批判も
小泉防衛相「新しい守り方」とは 言い換え批判も

政府は年末の安全保障関連3文書改定に向け、「新しい守り方」という言葉を使い始めている。ロシアのウクライナ侵攻でAI(人工知能)や無人機が活用される「新しい戦い方」が注目され、日本も対応を迫られる中、国民の理解を得やすくする狙いがあるようだ。

「新しい守り方」の狙い

小泉進次郎防衛相は5月中旬、記者団に「世界で見られる『新しい戦い方』に(対し)、日本は『新しい守り方』を考えなければいけない」と語った。以降、会議などでもこの言葉を使っている。

2022年に策定された現行の国家防衛戦略では、「新しい戦い方」への対応が掲げられた。世界では宇宙・サイバー・電磁波領域や、無人機を使った攻撃を組み合わせるなど、戦闘のあり方が変化しているためだ。特にウクライナや中東では、安価な無人機を大量投入し、高価な武器を破壊する「非対称戦」や、無人機とミサイルを組み合わせ敵の防御を難しくする「複合攻撃」などが注目された。

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なぜ今「新しい守り方」なのか

小泉氏は6月の会見で「世界の『新しい戦い方』をそのまま採り入れるのではない。日本に最も適した戦略を築いていく。その考えを国民にわかりやすく伝えるため」だと説明した。

6月の有識者会議でも「新しい守り方」が議論になった。議事録によると、有識者の一人は、小泉氏の発言は「憲法9条2項の戦力不保持の原則を土台にしながら、『新しい戦い方』という現実に対応しなければならないこととの整合がとられたもの」との意見があった。

筑波大学の東野篤子教授(国際政治)は「『新しい戦い方』、その対応という表現は、技術や作戦様式の変化を捉える上では重要であるが、率直に言えば、国民から相当な誤解をされている」と指摘した。東野氏は取材に「『新しい戦い方』に対して、SNS上で『日本を戦争できるようにするのか』という反応があまりにも多かった。言葉が悪いのではないか」と語る。

言い換え批判も

安保3文書の改定で「新しい守り方」を使うことも検討されているが、国民に聞こえのよいようにする「言い換え」ではないかとの批判も出ている。防衛省は「整理はこれから」としている。

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