米国政府は、イランの核・ミサイル開発を巡り、新たな制裁を発動する方針を固めた。複数の米政府関係者が明らかにした。
新たな制裁の概要
トランプ大統領が署名した大統領令に基づき、イラン当局者や企業など数十の対象を指定する見通し。制裁の詳細は近く公表される予定で、イランの核・ミサイル開発に関与する個人や団体の資産凍結や取引禁止などが含まれる。
米国務省高官は「イランは核合意の制限を超えてウラン濃縮を進めており、地域の安定を脅かしている」と述べ、制裁の必要性を強調した。
イランの反応
これに対し、イラン政府は「違法で不当な制裁」と非難。ロウハニ大統領は「米国の圧力に屈することはない」と声明を発表した。イラン外務省も「新たな制裁は外交的解決の道を閉ざすものだ」と反発している。
イランは2015年の核合意以降、ウラン濃縮の規模を縮小してきたが、2019年以降、合意の制限を段階的に超過。現在、濃縮度4.5%までのウランを生産しており、これは核兵器に必要な90%には及ばないものの、合意で定められた3.67%を超えている。
国際社会の反応
国際原子力機関(IAEA)はイランのウラン濃縮活動について「懸念される」と指摘。欧州連合(EU)は米国の制裁に同調せず、核合意の維持を呼びかけている。一方、イスラエルは米国の制裁を支持し、イランの核開発阻止に向けた更なる措置を求めている。
専門家は「米国の制裁強化はイランとの緊張をさらに高め、核合意の崩壊を加速させる可能性がある」と分析。イランが更なる濃縮活動に踏み切れば、中東情勢は一段と不安定化する恐れがある。



