2027年のフランス大統領選挙を前に、政治情勢は予想外の展開を見せている。極右政党「国民連合」の実質的な創設者であるマリーヌ・ルペン氏が政治の表舞台に復活し、選挙戦は大混戦の様相を呈している。一方、現在支持率で首位を走るのは、同じく国民連合に所属する若手政治家ジョルダン・バルデラ氏(39歳)だ。しかし、バルデラ氏には新たな試練が待ち受けている。それは、ブルボン家の王位継承者であるマリア・カロリーナ・ド・ブルボン・デ・ドゥ・シシル王女(23歳)との熱愛が報じられたことだ。
ルペン氏の復活と混戦模様
2026年3月のフランス地方選挙でのポスターには、ルペン氏とバルデラ氏が並んで写っていた。ルペン氏は過去2回の大統領選で決選投票に進出したものの、いずれも敗北。しかし、今回の選挙では再び支持を集め、バルデラ氏との党内競争が激化している。ルペン氏の復活により、国民連合内のパワーバランスは大きく変化し、選挙戦は予断を許さない。
バルデラ氏の政治経験不足とマクロン氏の教訓
バルデラ氏は39歳と若く、政治経験が浅いことが指摘されている。2017年に39歳で大統領に就任したエマニュエル・マクロン氏も、当時は経験不足が指摘されたが、現在ではその経験不足がマイナスに働いているとの声もある。バルデラ氏の場合、さらに恋愛問題が政治キャリアに影を落とす可能性がある。
王女との熱愛とその影響
2026年4月、フランスの大衆週刊誌『パリマッチ』は、バルデラ氏とマリア・カロリーナ王女との交際を報じた。同王女は、かつて存在した両シチリア王国のブルボン家の王位継承者であり、超富裕層として知られる。王女はモナコやパリ、ローマに邸宅を持ち、南仏サントロペの別荘城を含む約1億3000万ユーロ(約240億円)以上の財産をオフショア信託で相続する立場にある。また、妹のマリア・キアラ王女とともに社交界で華々しく活動し、ジェットセットとしても有名だ。
バルデラ氏は王女との交際を公に認め、メディアで彼女を賛美している。しかし、この関係はすでに批判の的となっている。王女が関わっていた人道支援団体は、極右を嫌う左派色の強い団体であり、交際発覚後に王女は同団体から追放された。バルデラ氏の支持率は現時点では高止まりしているが、急進左派からは格好の攻撃材料となっている。
フランス政治と恋愛事情の伝統
フランスでは政治家の私生活、特に恋愛問題が政治的に大きな影響を与えることは少ないとされてきた。過去には、ニコラ・サルコジ元大統領が就任直後に妻と離婚し、イタリア貴族の末裔であるスーパーモデルのカーラ・ブルーニ氏と結婚した例がある。また、フランソワ・オランド元大統領は、任期中に警備のスクーターで17歳年下の女優ジュリー・ガイエ氏のもとに通う浮気が発覚した。ジャック・シラク元大統領も、妻ベルナデット氏の自叙伝で絶えない女癖の悪さや不倫が赤裸々に描かれた。さらに、フランソワ・ミッテラン元大統領は、浮気相手との間に子どもがいることを記者に問い詰められ、「それが何か」と答えた逸話が残っている。
しかし、今回のケースは異なる。ブルボン家の王女がファーストレディまたは首相の妻となる可能性は、フランス王朝最盛期を築いたルイ14世(ブルボン朝第3代国王)に直接結びつく「フランス王家の復活」との指摘もある。フランスは政治家の恋愛に寛容な国だが、バルデラ氏の王女との関係は、大統領選に影響を及ぼす火種となるかもしれない。



