ウクライナ当局は20日、首都キーウおよび周辺地域に対するロシア軍の夜間攻撃により、少なくとも16人が死亡したと発表した。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、4年以上が経過している戦争をロシアが「エスカレート」させているとし、世界的な対応を強く訴えた。
キーウ市内と郊外で被害
キーウのビタリ・クリチコ市長によると、市内で15人が死亡し、キーウ州内でさらに1人が死亡した。当局によると、この攻撃によりキーウ郊外ボリスピリの倉庫も被害を受けた。
ここ数日間にわたり攻撃を警戒していた首都での攻撃は、9時間に及んだ。
ロシアのミサイル攻撃と迎撃
空軍によると、ロシアは少なくとも44基のミサイルを発射し、そのうち39基が撃墜された。ロシア軍側は、キーウとその周辺地域の「軍事産業施設、輸送・物流センター、倉庫」を標的にしたと発表した。
ロシアがキーウに向けて発射を強めている弾道ミサイルは、時速数千キロに達し、空襲警報が発令されてからわずか数分で首都に到達する。20日夜遅くに正式な警報が出されてから3分も経たないうちに最初の爆破音がキーウ上空に響き渡り、住民にはシェルターに避難する猶予がほとんど残されていなかった。
ウクライナは弾道ミサイルの迎撃に苦慮しており、これを効果的に撃墜できるのは、米国製の地対空ミサイルシステム「パトリオット」のみとされる。
ゼレンスキー氏、追加支援を要請
ウクライナ空軍のデータを集計したAFPの分析によると、ロシアは7月に過去最多のミサイルを発射するなど攻勢を強めており、ウクライナ側は同盟国に対して追加支援を繰り返し求めている。
ゼレンスキー氏は20日夜の演説で、「パトリオット用のミサイルが必要だ。パートナー国だけが提供できるものだ」と語った。さらに「決定が下されることが不可欠だ。パートナー国、とりわけ米国による適切な政治的決断が必要だ」と付け加えた。



